2012年5月31日木曜日

室内LED面照明、窓外スカイツリーLED変身

LED関連発明の展開続く

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

南窓外の東京タワーの懐旧照明と呼応して、東窓外のスカイツリーが多彩多才な変容照明を電波発信と共に発散しているが(四谷3丁目)、LED関連の特許発明は一層活発化し、2012-05-29現在で特許庁公開件数が5万1464件のうち、本年度に入ってからの公開のみでも612件を数える。例えば(SANARI PATENT要約)、

1. シャープ「バックコンバータ」(特許庁公開日2012-0524)→電源の直流電圧からLED群の動作電圧を減じた電圧について、過電流出力を回避することができると共に、一度過電流保護が作用すると、保護動作に関わらず過電流保護を継続できるバックコンバータを提供する。

2. リコー「原稿照明装置、原稿読取装置、及び画像形成装置」(特許庁公開日2012-0524)→LED光源から成る発光部と拡散部について、走査方向の照明領域における色ムラの低減効果に優れ、より広い白色照明領域を得る原稿照明装置、原稿読取装置、画像形成装置を提供する。

3. 京セラミタ「画像読取装置及びこれを搭載した画像形成装置」(特許庁公開日2012-0524)→複数個のLED点光源で構成した光源の、読み取った画像の品質低下を招く虞れがある個々の点光源の故障を、迅速・的確に識別できる画像読取装置を提供する。

4. パナソニック「半導体発効装置」(特許庁公開日2012-0524)→基板と、基板に搭載された青色LEDと、青色LEDの周囲を封止する黄色系蛍光体粒子および母材の混合体から成る蛍光体層とを備えたチップ型の半導体発光デバイスについて、青色発光素子と蛍光体とを組合せて成る半導体発光デバイスの色ムラを抑制し、色ムラが少ない半導体発光デバイスの製造方法を提供する。

佐成重範弁理士所見→例えば日亜化学工業は、その所有特許権の特許番号を、日本、米国、カナダ、欧州特許庁、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、イタリー、オランダ、ポーランド、ポルトガル、ロシア、スペイン、スエーデン、英国、ウクライナ、韓国(特許権、Utility Model、意匠権)のそれぞれについて、登録番号全てを明示している。国際知財関連も活発な分野である。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)LED シャープ 京セラミタ

2012年5月30日水曜日

ハイブリッドカーの増販とデンソーのインバータイノベーション

ハイブリッドカーの増販とデンソーのインバータイノベーション


ハイブリッドカーの走行特性と環境特性をイノベートする特許発明

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

新車販売台数の増加におけるハイブリッドカーの著増に見られるように、電動・ガソリン動のハイブリッドは現在、最実用的と考えられ、例えば、デンソーが発表した(2012-05-24)「北九州スマートコミュニティ創造事業におけるスマート店舗の実証実験開始」においても、エネルギーマネジメントの一環として、ハイブリッドカーの特性向上、従って、インバータの性能向上が重要課題になると考える。インバータは、直流電力を電圧・電流・周波数が一定あるいは可変の交流電力に変換する装置として、走行状態に合わせて電流・モータ回転数・トルクを制御する機能を営むから、その小型化と高出力化はハイブリッドカーの競争力強化のための中核課題である。

従って、国内最大の自動車部品メーカーであるデンソーの特許発明においても、特許庁公開件数においてインバータ関連は962件に達し(2012-05-28現在)、最近の特許庁公開事例を見ても、

1. 「電力交換回路の駆動装置」(特許庁公開日2012-05-24)→フェール信号ノ」ノイズに対する耐性を良好に保持するため、インバータの接続方式を提供する(SANARI PATENT要約。以下同)(共同出願を含む)。

2. 「電力変換装置」(特許庁公開日2012-05-24)→連系インバータ回路からの出力電流の歪を抑制する。

3. 「インバータ制御装置およびインバータ制御システム」(特許庁公開日2012-05-24)→従来よりも、インバータを操作する操作信号の分解能を相対的に維持または向上できるインバータ制御装置およびその制御システムを提供する。など。

勿論、他社のインバータ関連特許発明も活発で、全体では特許庁公開件数(2012-05-28現在)が5万2845件に達しているが、うち、今月に入ってからの公開件数962件は例えば(SANARI PATENT要約)(共同出願を含む)、

1. ダイキン工業「電動機制御方法およびその装置」(特許庁公開日2012-05-24)→インバータにより、周期的負荷に対して電動機の回転速度変動を抑制ビジネスときに回生電力の活用により省電力化を達成する。

2. 東芝三菱電機産業システム「高圧インバータ装置及びその利用方法」(特許庁公開日2012-05-24)→保守点検時に、上位電源側の安全を確保できる高圧インバータ装置及びその初期充電方法を提供する。

3. 日新電機「電力供給システムおよび電力変換装置」(特許庁公開日2012-05-24)→電圧型インバータの接続方式により、電流変換器の容量の増大を抑制する電力供給システムおよびこのシステム用途の電力変換装置を実現する。など。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) デンソー インバータ ハイブリッドカー

2012年5月29日火曜日

「最高益」と銘打たれるネット企業2社の場合

マクロミルとソフトウェアサービスの電子情報サービス

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

ネット関連の大企業も、競争・競合激化で、なかなか「最高益」を謳歌できないが、会社四季報に、ネットビジネスのマクロミル(東証1部)とソフトウェアサービス(JASDAQ)が並んで「最高益」都」銘打たれている。いずれもネット情報会社だが、ソフトウェアサービスは医療分野に特化している。すなわち、マクロミルは「インターネットを利用した調査会社で首位。機械化で短期間・低価格に強み。ヤフーと友好的」、ソフトウェアサービスは「病院向け電子カルテなど医療情報システムを開発。ハードウエアの販売から保守サービスも」と特色付けられ、いずれも時流ニーズ即応が最高益を齎していると直感できる。

マクロミル自身は、「ネットリサーチならマクロミル」と標榜して、「インターネット調査ならマクロミル」と掲げ、「ネットリサーチ国内実績No.1。インターネットリサーチ、海外市場調査、グル-プインタビュー、会場調査など、マーケティング課題解決のために最適な市場調査をご提案」とある。その仕組み全容のノウハウは企業秘密かも知れないが、その一端は、「ネットで収入を稼ぐ方法を初心者さん向けに伝授するホームページ! 毎月お小遣いを手堅く3万円稼ごう! マクロミルアンケート報酬で」とネット広告しているので、強力なアンケート調査システムもその一環と推察される。

一方、ソフトウェアサービスも先日(2012-05-17)、業績予想を上方修正したが、会社四季報は、「収益性のソフトウェアは新規導入件数著増で快走、つれて保守サービスも稼ぐ。関西発祥だが、東京オフィス開設で関東圏強化」の旨を述べ、売上高・利益の著増を表示している。具体的にソフトウェアサービス自身の最近発表では、「医療法人社団・静岡メディカルアライアンス下田メディカルセンター、e-カルテとNEWTONS稼働」「社団医療法人・啓愛会美希病院、e-カルテとNEWTONS稼働」など3件が本月加わっており、医療システムのイノベーションに即応する社会貢献事業であることが認識される。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) 

2012年5月28日月曜日

東レ発明が実現する丹氏繊維の先端素材性

世界の炭素繊維産業をリードする日本の関連知的財産権

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

電子機器など電子産業分野において日本企業の価格国際競争力も非価格国際競争力も劣化の憂いが深いが、米ジェット航空機の胴体・主翼・尾翼の複合材料に東レ炭素繊維が用いられるなど、東レ自身が次のように胸を張っていること(SANARI PATENT要約)は、日本産業界として誇りとするところである。

「炭素繊維は、ポリアクリロニトリル系炭素繊維を製造し、性能・品位・生産量において、No.1企業として、世界の炭素繊維産業をリードしている。」「炭素繊維の比重は1.8前後で、鉄の7.8、アルミの2.7、ガラス繊維の2.5に対比され、強度・弾性率、従って、比強度・比弾性率に優れ、錆耐性・化学的・熱的安定性に優れる。」

このような東レ炭素繊維の優越を更に高めるべく、関連特許開発も活発で、今年に入ってからの「東レ・炭素繊維関連発明に係る特許庁公開件数」だけでも34件を数える(2012-05-25現在)。例えば、

1. 「繊維強化樹脂線条体およびその製造方法並びにそれを用いた電線ケーブルとその製造方法」(特許庁公開日2-12-05-24)→望ましい撚りを容易に欠けることができ、それを通じて優れた曲げ特性を実現できる繊維強化樹脂線条体およびその製造方法を提供し、加えて、その繊維強化樹脂線条体をコアとして用いた電線ケーブルとその製造方法を提供する。

2. 「FRP(SANARI PATENT注:Fiber Reinforced Plastics)構造要素およびそれを用いたパネル構造体」(特許庁公開日2012-05-10)→構造体の各部を形成する構成要素という概念に着目し、該構造要素に特別の工夫を加えることにより、FRP構造体全体として高い設計の自由度をもって、容易に所望の形状に成型可能とし、かつ、構造要素単体としても、その集合体としても、FRPが有する優れた特性を容易に発現させるというが可能なFRP構造要素、および、それを用いたパネル構造体を提供する。

3. 「炭素繊維強化複合材料用エポキシ樹脂組成物、プリプレグ(SANARI PATENT注:炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状物)、一体化成形品、繊維強化複合材料板、および電気・電子機器用筐体」(特許庁公開日2012-05-10)→優れた難燃性および力学特性を有し、かつ、燃焼時にハロゲンガスを発生しない軽量な繊維強化複合材料を提供考えると共に、このような繊維強化複合材料を得るのに好適なプリプレグおよびエポキシ樹脂組成物を提供し、更に、上記繊維強化複合材料を用いた電気・電子機器用筐体い好適な一体化成形体を提供する。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月27日日曜日

ソーシャルゲーム、パチスロ、競輪の射幸性比較

コンプリートガチャガイドラインの性格と、パチスロ射幸心や競輪複勝の魅力

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

生活者が楽しむシステムの例示として、ソ-シャルゲーム、パチスロ、競輪の3つを挙げて見ると、特許権に最も馴染み深いのはパチスロで、電子機器として精巧性に因ると共に、過度の射幸心刺激を抑制する公安規制値に適合しつつ遊戯魅力を再高度にする発明考案が特許出願として数多い。競輪も社会性が強いが、単独法に基いて、車検購入の魅力確保と過度の射幸心刺激抑制の調整がなされている。

今回のコンプリートガチャ問題は、ソーシャルゲームプラットフォーム事業者が自発的にガイドラインを策定することにより。社会問題化を解消したケースとして、高く評価すべきであろう。以下その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。なお、金銭授受を直接伴う射幸性と、偶然性のみの射幸性の双方を、ここでは広義の射幸性とする。

1. このガイドラインは、ソーシャルゲームプラットフォーム事業者が、その運営する日本国内のプラットフォームにおいて、ソーシャルゲーム等のアプリケーション内でのコンプリートガチャの提供を禁止することにより、利用者が自主的かつ合理的な選択の上、ソーシャルゲーム等を楽しむというができる環境を整えることを目的とする。

2. 「ガチャ」とは、利用者が、文字・絵・符号等を電磁的に表示した。ゲーム中で用いるキャラクターやアイテム等の提供を受ける受けることを直接の目的として、利用者の選択によらず、異なる種類のアイテム等のうち、ランダムに決定されるアイテム等の提供を受ける方式をいう。

3. 「有料ガチャ」とは、金銭、プラットフォームもしくはソーシャルゲーム等内において通用する金銭のみで購入できる仮想通貨、または商品の有償での購入を、ガチャアイテム(利用者がガチャによって提供を受けるアイテム等)の提供を受けるための直接の対価として行うというができるガチャをいう。

4. 「有料ガチャアイテム」とは、有料ガチャによってのみ提供するガチャアイテムをいう。

5. 「コンプガチャ」とは、別掲の除外該当を除き、有料ガチャアイテムを含む特定の2つ以上の異なるアイテム等を全部揃えることを条件として、ソーシャルゲーム等で使用することができる景品類たる別のアイテム等を、利用者に提供する方式をいう。

佐成重範弁理士所見→今次ガイドラインは、業界が自主的に上記5のコンプガチャの提供をしない、と定めたものである。知財関係者としては、射幸的娯楽の在り方が、カジノ容認とも絡んで。かつ特許やビジネスモデルとも相関することを踏まえて、注目すべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月26日土曜日

今なぜ、新たな情報人材の育成か

クラウドサービスの台頭などによる新たなビジネスモデル

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

経済産業省は年初来、産業構造審議会の担当部会において「次世代高度IT人材として融合型人材像の策定とその育成」について検討しているが、その必要性を次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1. 社会インフラとしてITは広く社会に浸透し、わが国の産業と国民の生活を支えている。これまでに経済産業省は、高度IT人材を育成するための各スキル標準の策定や、情報処理技術者試験を実施してきた。これらの取組により、高度なIT技術による安心・安全な情報システムを実現し、各産業の高次化が図られれてきた。

2. 一方、最近のクラウドコンピューティングによるITサービスの台頭により、「情報サービスの活用」から「情報サービスを基礎としたサービス社会そのもののデザイン」など、新たなビジネスモデルをデザインする人材が求められている。

3. このため、このような環境変化に対応できる人材の在り方を検討し育成することが必要であり、情報サービスソフトウェア産業において、次世代の高度IT人材を対象とするキャリアについて調査し、情報サービスを活用した将来社会や、新たなITサービスビジネスを創造できる高度IT人材像およびその育成フレームを策定すべく、先ず2011年には、みずほ情報総研に「高度IT人材キャリア形成支援計画」の策定を委託した。これに対する報告書の概要は次のようである(SANARI PATENT要約)。

3-1 クラウドやスマホなど、新たなサービスやデバイスの普及により、IT関連産業における新たな時代の到来が確実である。特に、従来のITが主として、既存の産業のビジネスの効率化を追求してきたのに対して、最近では、電力とITの融合によるスマートグリッドなどに見られるように、ITはIT関連産業の枠を超えて、他産業との融合によってイノベーションを起こし、新たなサービスを創造する役割を担いつつある。

3-2 このような状況のもと、新たな時代を迎えるIT産業では、新時代を担い得る新たな人材に注目が集まっている。

佐成重範弁理士所見→3-2「新たな時代を迎えるIT産業では」のIT産業起点的表現は、「全産業・全生活のシステムとIT産業の双方で」とすべきであろう。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月25日金曜日

価格国際競争力だけでなく非価格国際競争力でも負けか

ユニチャームとファーストリテイリングで悲観論を跳ね返す

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

ヒカリエ、スカイツリーとお祝いが続くのに、Fitch Ratingによる日本国債格付け低下、株価も低迷で、「対外純資産額は21年連続で世界首位」という財務省発表があっても「経常国際収支赤字化」の不安を先立てる日本経済憂鬱ムードが去らない。日本総研の松村秀樹主任研究員の「最終需要財の輸出が低調、アジア向け機会を活かせていない」と副題した景気観測(エコノミスト誌)も、「価格競争だけでなく、非価格競争力も低下している」、そして「韓国・台湾が新興国内需増大の恩恵を受けている」という中見出しだから、ここまででは憂鬱ムードは消えない。勿論、上記観測は、対策として次の2点の択一を提唱している。すなわち、「最終需要財の非価格競争力を回復すること」または「製造業の産業構造を、最終需要財から生産財にシフトすること」である。

上記観測は、「いずれを選択するにしても、マクロ経済政策や産業政策の出番はほとんど無さそうだ」と結んでいるから、産業官庁の憂鬱感は解消しないかも知れない(SANARI PATENT注: 日本総研を政府機構と思っている向きが多いが、三井銀行の総研である。)

上記観測が結びの結びとして、「個別企業による新製品開発に向けた取組や、事業展開の抜本的見直しが、今後の輸出拡大力を左右することになるだろう」としていることに対しては、佐成重範弁理士は全く同感なので、ユニチャームとファーストリテイイングとを先ず模例とすることを提案する。いずれも、価格国際競争力と非価格国際競争力の双方を具備し、ユニチャームの売上高は前期比13.8%増(2012-03期)、10.9%増(2113-03期)、ファーストリテイリングのそれは15.0%増および3.9%増だが、ユニチャームの「おむつ」販売が新興国諸国の各特異事情を踏まえて工夫され、ファーストリテイリングのユクロが現地職員採用で新興国の趣向に即応していることなど、具体的事例の認識こそ先ず必要である。「トヨタ、インドで50万円車、2016年を目途、新ブランド設立」と朝日が報じたが、もっと早く、他地域でもできないのか。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)



2012年5月24日木曜日

プラットフォーム6社のコンプガチャ対応後、サイバーエージェントの創出

サイバーエージェントのアメーバは男性比率増

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

「連続業績更新」と会社四季報に評されているサイバーエージェントは、先日(2012-05-18)、「カード合わせに関する景品表示法上の考え方の公表を受けての対応と、プラットフォーム事業者6社(SANARI PATENT注:NHN Japan、グリー、サイバーエージェント、ディーエヌ・エー、ドワンゴ、ミクシィ)の取組について」と題して次のように発表し(SANARI PATENT要約)、機敏に対応すると共に、新たな創出の発表も活発である。

1. 本日消費者庁から、カード合わせに関する景品規制上の考え方の公表と、景品表示法の運用基準改正に関するパブリックコメントについて発表された。

2. プラットフォーム事業者6社は、この発表を真摯に受け止め、ソーシャルゲームプラット協議会として、既に作成中のコンプリートガチャに関するガイドラインに、今次消費者庁発表を始め関係各省の意見を反映させる。

3. 6社は、上記ガイドラインを可能な限り速やかに完成させ、それに則ってソーシャルゲームを運営する。

上記発表後に早速、サイバーエージェントは、「アメーバビグにてPC向け大型ソーシャルゲーム第4弾、南の島での生活や探検をテーマにしたビグアイランドの提供開始」を次のように発表し(2012-05-22)、旺盛なコンテンツ創出を示している。

1. サイバーエージェントが運営するアバタコミュニティーサービス「アメーバビグ」は、南の島での生活や探検をテーマにしたPC向けソーシャルゲーム「ビグアイランド」の提供を、本日開始する。

2. 「ビグアイランド」は、アメーバビグ内で、利用者が自分の島を持ち、ジャングルや洞窟を探検して収集した材料で家具や楽器などのアイテムを作ったり、他の利用者とのコミュニケーションを楽しんだりしながら、島づくりをするゲームである。

3. アメーバビグは、2009-02にサービス開始以来、様々なエリアや機能を拡張し、利用者数が1190万人を超え(2012-03)、国内最大級の仮想空間サービスに成長した。

佐成重範弁理士所見→ビグアイランドのような内容は、家庭や教育者にとっても、子供の積極性を育むゲームとして、適切に受容されよう。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月23日水曜日

四谷3丁目交差点に丸紅の大マンション着工

副都心に高機能マンション続出

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

SANARI PATENT所在の四谷3丁目界隈には新築マンションが続出するが、特に目立つのは、新宿通りと外苑東通り交差点の四谷消防署に隣接して、丸紅マンションが着工したことである。副都心は、スマートコミュニティのスマート性を最高度に発揮すべきだから、マンションも情報基地性、多機能性を高度利便性と共に完備しなければならないが、その現実の運営はマンション管理会社に委ねられるから、丸紅の場合は丸紅コミュニティというように、超大企業それぞれに管理会社が設立されているのも当然である。

そして例えば東洋経済誌にも、「マンション管理にもマネジメントが求められる時代」と題して、特集が組まれる時勢となったが、マンション管理に法制度・管理技術の双方にわたる知財が要求されることは今に始まったことではなく、区分建物法の数次にわたる改正や、修繕補修の合理化を通じて、広汎な知財が蓄積されてきた。上記特集で三井不動産住宅サービスや三菱地所コミュニティ、丸紅コミュニティなどは次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1. 三井不動産住宅サービス株式会社(西新宿木村屋ビル)は、業歴39年、資本金4億円、従業員数1557名、管理戸数16万9464戸、グル-プ管理戸数21万9464戸、管理棟数2644棟、管理業務主任者531名、マンション管理士239名、区分所有管理士239名、一級建築士44名。

2. 三菱地所コミュニティ(八重洲)は、様々な考えを持つ人々が集まるマンション管理組合を支え、資産価値の向上をサポートする管理サービスは、法律や建築・設備技術、修繕工事の際の合意など、幅広い領域のプロフェッショナリズムが求められるが、それには、担当者や管理員、現場をバックアップする本社や支店の社員、さらには丸紅の開発・販売を手掛ける三菱地所レジデンスを含めた三菱地所グル-プの組織の総合力を強みとすべきだと考えている。

3. 丸紅コミュニティ(芝・丸紅本社内)は、業歴40年(SANARI PATENT考察: 都心でマンション建設が本格的に著増し始めた時点に設立された)、「大切なのは管理のメニューだけでなく、個々のマンションにどんな課題があり、その解決のために何をしなければならないか」を考えることだとしている。(SANARI PATENT考察: 勿論、考えて、管理組合に適切な提案を行うことが重要である。)

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月22日火曜日

環境業界で年初来、荏原実業の業績順調と特許開発

メーカー・エンジニアリング・商社3機能バランスの荏原実業

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

荏原実業は、「水処理の設計・施工、空調機器販売から環境関連事業に急展開。研究開発型ファブレス企業」と特色付け(会社四季報)られる時流企業だが、2012-01~03の四半期報では、同四半期売上高105億6000万円で前年同期比2.0%増、営業利益14億7500万円で18.4%増、経常利益14億7500万で18.7%増、四半期純利益8億9300万円で22.7%増と順調を示している。荏原実業の戦略、「新エネルギー分野等の成長分野への展開を進めると共に、国内外企業とのアライアンスにより、取扱製品を拡充する」「海外とのアライアンス製品を拡販することにより、円高メリットを享受し、利益率を高める」「電気料金の値上げに対応し、省エネ製品を拡販する」「復興需要に対応した組織・人員体制を強化する」「新市場開拓のため外部機関とも連携し、研究開発を高速化する」(SANARI PATENT要約)ことが奏功しつつある。ただし荏原実業は慎重に「当社グル-プは受注高および売上高に占める官公庁の割合が高いことから、通常の営業形態として第一四半期(SANARI PATENT注: 荏原実業は12月決算)み計上される売上高割合が高く、一方で、販売費および一般管理費はほぼ均等に発生するため、利益が第一四半期に偏るという季節的変動があります」と付記している。

荏原実業の技術開発も活発で、例えば、出願人・荏原実業で、最近、特許庁公開された事例としては、

1. 発明の名称「分光画像取得装置及び方法」(特許庁公開日2012-03-09)→EEMイメージングを短時間で実施可能な分光画像取得装置及び方法を提供すること。また、装置全体を小型化することが可能な分光画像取得装置を提供することを課題とし、解決手段を示す。

2. 発明の名称「歯科用オゾン水洗浄装置」(特許庁公開日2012-01-12)→口腔内の嫌気環境にも効率的にオゾン水を到達させ、十分な殺菌効果を得ることを可能にする。などが見られる。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月21日月曜日

韓国のトップ特許事務所 KIM, HONG and ASSOCIATES


韓国・米国FTA発効による特許・商標制度改正→「音」や「におい」の商標

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

韓国工業製品の世界市場シェアが電子製品を始めとしてトップを占めるもの続出し、先進国・新興国の双方において優勢である基盤として、韓国特許技術の発展が存在することに疑問の余地はない。この発展を推進した韓国特許事務所のトップ、KIM, HONG and ASSOCIATESから、貴重なNews Letterをお贈りいただいた。厚く御礼申し上げます。内容(SANARI PATENT要約)は、

1. 韓国-米国FTA発効に伴う特許・商標制度の改正→ 特許・実用新案については、

1-1 登録遅延による特許権存続期間延長制度の導入

1-2 出願人が、自身の発明を学術誌発表などで公表した場合の出願許容機関の延長

1-3 音商標、におい商標の登録新設。音商標の事例は、「Intel」の効果音や「MGM」のライオンの啼声。におい商標の事例は、「レーザプリンタトナー」のレモンの香り

1-4 品質、原産地、生産方法などの特性を証明する「証明商標」の追加。

1-5 法定損害賠償制度の導入

1-6 秘密保持命令制度の導入→訴訟手続を通じて知る営業秘密について、裁判所が当事者等に公開できないように秘密保持命令を下すとことができる。

2 韓国と中国間の特許審査ハイウエイの実施→両国間に同一発明が出願された場合、韓国で特許を受ければ、これを利用して、中国で迅速に審査を受けることができる。(SANARI PATENT考察: 両国の特許審査基準を実質同一とし、従来技術に対する新規性判断の重複実施を省くものである。)

3 特許紛争の解決をスピードアップ→特許審判院は、裁判所や貿易委員会に係属中の事件を迅速審判対象に指定し、審判請求後4ケ月以内に処理する。

SANARI PATENT所見→上記のほか、「商標優先審査の申請要件緩和」「パテントトロール被害の防止」など、わが国においても参考とすべきだが、特に「音」「におい」の商標権は、わが国商標法が「商標とは、文字、図形、記号、立体的形状、またはこれらの結合、またはこれらと色彩の結合」と定義し、「視認性」に固執しているため未だ実現に至らず、世界の趨勢に遅れている。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月20日日曜日

著作権法の「レコード」と東京行進曲

「粋(いき)な浅草」と唄ったレコードとスカイツリー

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

明後日、東京スカイツリー開業で、ソラマチの前景気も上々のようだが、SANARI PATENTでは、東窓にスカイツリー、南窓に東京タワーを望見しつつ、著作権法の「レコード」を研究している。現行著作権法の最終改正は2010年だが、その第2条に「レコード」が定義されて、「蓄音器用音盤、録音テープその他の物に音を固定したもの」と定めている。今は後期老人以外はCDとしか言わない。スマホ全盛で、「音盤」を手にする機会も全くなくなったが、四谷図書館に「日本の歌謡」として、直径30cmの「本物レコード」が蔵され、解説も優秀である。

1929年に発売された西条八十作「東京行進曲」も懐かしいが、「広い東京、恋ゆえ狭い、粋(いき)な浅草」と唄っている。ソラマチで「粋(いき)」と感ずるのか「カワイイ」と感ずるのか、「昔恋しい銀座の柳、仇な年増を誰が知ろ」の「年増」も、アラサー以上、アラフォー以上か、先ず「年増」という言葉が使われなくなった。

コンテンツ創作で言葉も間断なく創作されるが、「ジャズで踊ってリキュルで更けて、明けりゃダンサの涙雨」「恋の丸ビルあの窓あたり、泣いて文書く人もある、ラッシュアワーで拾ったバラを、せめてあの娘の思い出に」と続き、「シネマ見ましょか、お茶飲みましょか、いっそ小田急で逃げましょか」、そして、「変わる新宿あの武蔵野の、月もデパート屋根に降る」と結ぶが、都心の方々が革新構築されて、コンテンツをイノベートすることも確実で、その追跡も知財関係者の職責に属する。

(コメントは sanaripat@gmail.comにご送信ください)

2012年5月19日土曜日

ニフティが産業革新機構と共同設立した新会社グロザス

新会社グロザスの事業内容とその政策意義

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

インターネット活用企業のための海外市場展開サービスを目的とする新会社グロザスの設立(R Site 2012-05-10ご参照)について、共同設立者ニフテイと産業革新機構の説明内容は、現状認識を深めるため重要と考えるので、内容(SANARI PATENT要約)を摘記する。

1. 国内コンテンツ配信事業の年間総売上高概算は、436社合計15兆9720億円だが、うち大手事業者(100人以上)は1743億円*28社=4兆8804億円(30.6%)、中堅事業者(10~99人)は652億円*126社=8兆2152億円(51.4%)、中小事業者は102億円*282社=2兆8764億円(18.7%)で、社数では中堅以下が408社で、総数436社の93.6%を占め、この階層への海外展開支援は特に重要である。

2. グロザスは、産業革新機構の資本参加を通じて独立性を有するので、幅広い日本国内の企業によるグロザスプラットフォームの利用が見込まれる。同時にグロザスは、産業革新機構が持つ信用力を背景として、海外の現地企業との提携を円滑に進めることが可能になり、順次サービス対象国域を拡大することができると考える。

3. またニフティは、現在の「ニフティクラウド」の顧客に対しても、産業革新機構のサービスを通じて海外展開を支援し、ともに成長していく。

4. グロザスの利用者として、わが国の従業員10人未満の中小企業者廼」平均売上高は3600万円低ぢであり、海外展開によって数百万円の売上を得られるだけでも、売上に対する寄与度は大きい。

佐成重範弁理士→大企業の海外展開においても、物流・金融・インターネットサービス・リサーチなどの関連分野における日本企業の均衡ある同時的進出が成功の必須要件であり、産業革新機構の支援でインターネットサービス関連の諸企業が支援されることの意義は大きい。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月18日金曜日

上場によらず大企業に成長したITベンチャー:セラク

Abdroidによるセラクの多機能トイレットをWBS

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

IT分野は、比較的起業に馴染み、上場による資本の飛躍的充実を果たして業容を急速に拡大したベンチャーも多いが、セラクは上場によらずに留保利益等で着実に小中規模増資を累積し、従業員数300人超の大企業に成長した。WBSの「とれたま」として、セラクの多機能トイレット(これはSANARI PATENTが付したニックネームだが)、鏡面にAndroid OSによる配信機能やIT計測機能などが一体化され、入室のついでにインターネット寸見や身体データ計測値などが鏡面に映出される。

セラクは1987-12にテレマーケティング代行サービス業務で起業し、1994-04にマルチメディアビジネス部門を設立して資本金を1000万円に増資するという規模だったから、まさにパソコンが一般に普及し始め、ネット情報の流通が拡大する当初から携わっているという意味で、ネットベンチャーの先駆起業と言えよう。1995-10にインターネット事業部を設立、コンテンツ制作業務を開始。1997-02に資本金を2000万円似増資、2001-08に5000万円に増資、その翌年ネットワーククリエーション事業部、更にその翌々年ウェブソリューション事業設立2006-08に5850万円に増資という調子で、気張った拡大ではないが地道に実績と創案を集積して財務基盤も漸増させてきたと評価できよう。

セラクの業務内容としては、「Webサービス」「システムサービス」「ネットワークサービス」の3事業をクロスさせ、コンサルティングから技術・教育支援、保守運用まで、企業のウェブビジネスをワンストップで幅広く対応できるビジネス支援体制を構築している。また、通常の受託案件のほか、プロジェクト単位の業務請負から、エンジニア一人の派遣まで、フレキシブルに対応している。

佐成重範弁理士所見→ 上場企業でないから、業績明細の開示を欠くが、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)ISO27001マイクロソフト認定ゴールドパートナーなど、多くの公的認定を受け、Microsoft GOLD CERTIFIED Partnerなど、事業基盤の堅さを示している。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)



2012年5月17日木曜日

ライフ・ビジネスの新モデルと総合不動産業の現況


知財でイノベートする新建物構築と需給関係

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat
スマートハウスやフリースタイルビジネスエリアなど、ライフスタイルとビジネスイノベーションの双方から、不動産産業の革新が顕著だが、業界としての現況はどうか。東京建物の同社本年第一四半期報の内容(SANARI PATENT要約)から、現況の一端を知ることとする。なお東京建物は、「旧安田系の総合不動産業。マンション販売と賃貸ビル主力。SPC(SANARI PATENT注:Special Purpose Company:証券化などの特定目的のための会社化)など不動産証券化に積極的」と特色付けられる(会社四季報)。

1. 営業収益(SANARI PATENT注:会社四季報等では「売上高」)は574億5600万円で前年同期比20.2%増、営業利益は205億1700万円で429.1%増と著増した。

2. ビル等事業においては、仮称・大手町1-6計画を手掛けるSPCが底地を売却したことによる利益を、配当収益として計上したこと等により、前年同期比で大幅な増収増益となった。

3. 住宅事業においては、住宅分譲で、神奈川県藤沢市のオーシャンレジデンス辻堂海浜公園、神戸市東灘区のBrilliaレジデンス六甲アイランドを売上に計上した。

佐成重範弁理士所見→ 住宅業界の特質として、各年度における竣工や、顧客への引渡し時期が異なって、上期または下期に集中する場合もあるから、通年ないし数年を通しての見通しが重要である。なお、東京建物の場合、時間貸駐車場事業で、子会社化した日本パーキングの寄与による増収増益が「その他事業」において見られる。とにかく、前記末の「無配報告」から明るい展望に転じたことは悦ばしい。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月16日水曜日

貴金属・環境・食品の3事業分野で増収増益の松田産業

貴金属・環境・食品の3事業柱で増収増益の松田産業


貴金属回収の松田産業が東アジアNo.1のリファイナーを目指す

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

野村IRの紹介で松田産業(東証1部)の資料が届いた。「電子部品スクラップから貴金属を回収、電子材料・地金の形で販売、魚すり身など食品素材卸も」と特色付けられ(会社四季報)、同報は、「続伸」と副題して、「貴金属関連は化成品や半導体・電子部材が縮小。が、価格高で地金販売の収益膨らむ。物流費等増こなし営業増益。2013-03期は半導体・電子部材が底打ち。貴金属回収もタイ洪水影響消え延びる。マレーシア新工場稼働寄与し営業増益続く」と高評価している。

松田産業は、「地球資源を有効活用する理念」のもと、「貴金属のリサイクル事業」「環境事業」「食資源を安定供給する食品事業」の三事業を柱として、先端産業への寄与、環境保全、食生活・食文化への貢献を目指しているが、目標として、

1. 貴金属関連では、リサイクル部門で東アジアNo.1のリファイナーを目指し、海外拠点の強化の強化を、マレーシア現地法人における精錬工場の立ち上げ、ベトナム・ハノイに駐在員事務所設置、台湾支店設立、タイ・フィリピン・シンガポール・中国の現地法人の事業拡大、環境部門で廃酸・廃アルカリ処理設備の活用、生産本部で貴金属製造設備の更新、エレクトロニクス対応化成品の開発を行っている。

2. 食品関連では、品質保証に関するノウハウを活かし、変化するニーズに対応しつつ営業を拡大している。

佐成重範弁理士所見→ 貴金属回収事業の重要性にもかかわらず、これを一つの業界として、その全貌を明示し、課題を提起するシステムが不備である。従って、三井金属リサイクル、同和鉱業などの大手金属鉱工業会社における貴金属回収業務のほか、例えば日刊産業新聞がネット上に設けている登録社名によって様々な業態を考察すべきであるが、ここに登録していない会社も多く見受けられるので、都市鉱山対策やレアメタル政策との関連で、業界の総意結集が望まれる。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)



2012年5月15日火曜日

クリエイティブ マッチングをグローバルに展開




自動車部品・ケータイ部品メーカーの業況

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

経済動向は、自動車部品やケータイ部品のメーカーに、どのように反映しているか? 野村IRの紹介でオーハシテクニカ(東証1部)の資料が届いたので、同社の業況を通じて考察する。オーハシテクニカは、「独立系、自動車部品が柱、ケータイ用部品も。国内製造子会社をマザー工場とし、開発力強化」と特色付けられ、海外比率4割だが、「天災収束で自動車部品がフル操業、ホンダ向け需要強く、北米向け急回復、」営業益上向く」と評価され、グローバル体制についても、「洪水影響でタイ自動車部品子会社1社解散、中国・広州拠点等に移管、米国子会社のインディアナ営業所を本社統合」など、機敏な措置が見られる。

今次資料においてオーハシテクニカは、「グローバルな部品サプライヤー」として、次の3機能を強調している。

1. ファクトリー機能→ 日本・米国・中国・タイに生産拠点を展開し、顧客の近くで「ものづくり」する。日本のマザー工場を中心として、相互にバックアップ機能を発揮する。

2. ファブレス機能→ 数多くの協力企業とのパートナーシップにより、広範囲な加工技術領域に対応する。ファスナーから高精度高機能部品まで、様々なニーズに対応する。世界最適調達を可能とするネットワークを構築し活動させる。

3. 技術開発機能→ 圧入プロジェクション接合法・ケータイ用ヒンジAssay技術など、オーハシテクニカ固有技術の新用途を開発する。精密冷間鍛造技術の活用・複合加工技術の活用により、新製品を開発する。

佐成重範弁理士所見→ 上記3の圧入プロジェクション接合法は、自動車のトランスミッション始め、エンジンの制御装置を構成する重要部品の生産技術として採用されているが、現在、歯車などの駆動系部品にも採用すべく、技術開発に取組んでいる。ケータイ用のヒンジについては、軽量・コンパクト・高性能・耐久性の高度スペックが要求され、この分野の先駆企業として、内外のケータイメーカーへの納入実績を累増している。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月14日月曜日

カテゴリーイノベーションと発明の関係

ビジネス方法発明・組合せ発明とカテゴリー・イノベーション


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

わが国は発明件数も特許出願件数も特許件数も世界首位であったが、国際競争に劣勢化する大企業が続発している。従って、DIAMOND onlineが「戦わずに勝つ、カテゴリー・イノベーションとは何か?」と題して、David A . Arkar著の「Category Innovation」から次のように抜粋引用したことは、忽ち注目を集めたと思う。

「カテゴリー・イノベーションは、市場に与える影響廼」程度を反映して3段階に分けられる。現実的に狙うのは、インパクトが少ない漸進的イノベーションでもなく、創造するのが難しい変革的イノベーションでもなく、その中間の本格的イノベーションだ。製品やサービスの改善が極めて大きいために、顧客は、たのブランドを検討しないようになる。」

知財関係者は直ちに、この「カテゴリー・イノベーション」と、「発明」の定義である「発明のカテゴリー」すなわち、「物の発明」と「方法の発明」の双方について、「カテゴリー・イノベーション」との異同の有無に思いを致すであろう。発明は、特許を付与されれば、「戦わずに勝つ」すなわち「独占権」を付与されるが、発明の定義はわが国では、「自然法則を利用した技術的思想のうち高度のもの」であるが、米国では、この「自然法則を利用した」という限定がなく、ビジネスモデル・ビジネス方法の特許は問題なく認められ、わが国も立法による明確化で実質、米国と同様だから、カテゴリー・イノベーションの概念は「物・サービス‣ビジネス方法のカテゴリー」のイノベーションとして、「カテゴリー・イノベーション」の概念に近似すると思われる。そして発明の高度性に低位・中位・高位の段階性があるように、カテゴリー・イノベーションにも高度性の段階があり、中位段階の発明が「本格的カテゴリー・イノベーション」に相当すると理解して、概ねよいのではないかと、佐成重範弁理士は思料する。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月13日日曜日

アサカ理研の貴金属・水回収・新触媒と円高・資源高

円高・金価格高下の貴金属回収業務、アサカ理研の続伸


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

福島県下ながら、独自技術使った電子部品からの貴金属回収・精錬のアサカ理研(JASDUQ)は、増収増益の四半期報告を発表した(2012-05-11)。2011-10-01~2012-03-31の売上高は73億2208万円で前年同期比21.0%増、当期純利益2949万円で40.6%増である。その説明(SANARI PATENT要約)は、

1. アサカ理研の経営成績に大きく影響を及ぼす電子部品・デバイス工業の分野では、スマホやタブレット端末の普及という追い風はあるものの、円高や世界的景気減速により全体として生産数量が減少した一方、主要製品である金の価格は、円高の動きが和らいだこともあって、依然として高値で推移し、銅の価格も底堅かった(SANARI PATENT注: 会社四季報は、「貴金属再生は、水晶・コネクター・半導体・LEDなど主力品回収が下期にかけて伸びる、水処理再生も堅調」と述べている)。

2. このような環境下でアサカ理研は、新市場の開拓、新規事業の構築、経営管理体制の強化に努めた(SANARI PATENT注: 会社四季報は、「水処理再生は、造船等向けに水の濾過など拡販、レアアース加工事業にも進出」と述べている)。

佐成重範弁理士所見→塩化第二鉄液製造、プリント基板屑・エッチング廃液からの銅粉回収で発足後、業歴43年だが、アサカ理研のチタニアンシリカ光触媒「凛光」は、酸化チタンと酸化ケイ素が化学的に結合した画期的な光触媒として注目され、特に、塗膜の透明性と硬度が高いため、塗布対象の意匠性を損なわず、また、太陽光と雨水による自浄・大気浄化・抗菌・殺菌などの効果が得られることで注目される。

「水晶発振子の再生は、不良振動子から素板のみを回収する」「ハードディスク基板の再生は、工程不良ハードディスクを、母材を傷めない独自の薬液処理でダミー基板に再生する」など、現時点から次世代にわたる先端技術および資源保全の要請に適合し、レアアース加工事業への進出も注目される。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月12日土曜日

新興国新中間層市場の三菱UFJ解析

三菱UFJリサーチコンサルティングのアジア新中間層調査


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

国内消費市場の拡大に多くを望めないわが国企業にとって、アジア始め世界新興国の新中間層の需要に応ずることは必須の戦略だが、経済産業省の研究会において現在、検討の基盤資料としているのは、三菱UFJリサーチコンサルティングの「アジア産業基盤強化事業(副題:新中間層獲得戦略に関する基礎的調査報告書)(2012-03)である。その調査背景と目的は次のように述べてられている(SANARI PATENT要約)。

1. 先進国市場が相対的に縮小する一方で、中国・ASEAN・インド等のアジア諸国およびケニア等のアフリカ諸国では、人口増加と生活水準の向上を背景として、新中間層市場の大幅な拡大が期待されている。

2. また、生活水準が向上することは、家計に占めるベーシックヒューマンニーズへの支出割合を押し下げ(SANARI PATENT考察: 古い表現では「エンゲル係数を引下げ」)、その他の支出(家電、IT製品、衣類、教育、レジャー、観光、コンテンツ、医療、福祉等)を増やす。更に、新中間層の拡大は、現地政府による移動関連インフラ(SANARI PATENT考察:「鉄道・道路など」の意味)、住居環境の得揖斐への投資を促進する。

3. 以上を踏まえてこの調査は、アジア・アフリカ諸国の、拡大する内需を、わが国企業が悪徳するため必要な基礎データや先行進出企業の成功要因を定量的。定性的に把握することを目的とする。

4. 調査内容と方法は、統計等の資料を分析すると共に、海外展開について多くの阻害原因をもつアザイ諸国情報において、成功企業の事業内容や取組を調査し、成功要因や課題を抽出・共有するため、ヒアリングを行った。具体的には、マクロ(新中間層の市場規模・動向の将来推計)・セミマクロ(各国の消費支出の将来推計)・ミクロ(個別製品・サービスの普及状況等)に分けて調査。分析した。

佐成重範弁理士所見→現実に必要な調査は、各国各地域の各製品種別における所要規格・機能の相違点である。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月11日金曜日

業界委員の新興国新所得層市場対策(経済産業省)

新興国の中高所得層市場戦略、経済産業省で検討会議


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

標記についてC Site2012-05-10に述べたが、業界委員等の発言内容(SANARI PATENT要約)を検討する。

1. 新興国において事業展開する上で、大企業からはEPA(SANARI PATENT注: Economic Partnership Agreement:経済連携協定)や知財保護の要望が多く、中小企業からは、情報の支援などの要望が聞かれる。このような相異を考慮して議論を進めることが重要である。また、現地の需要に合わせて製品を作ることが重要である(SANARI PATENT考察: 各家電ごとに、地域により求める機能が著しく異なる)。

2. アフリカなどにおいては、GDPでは貧困層に位置付けられる人々も、携帯電話を持っている(SANARI PATENT考察: 固定電話の普及に先立って携帯電話が普及した地域が多い)。所得という観点だけからではなく、ニーズの観点からも、新所得層を捉えていくというが重要である。また、韓国・インド・中東や、地場企業との競争にどの様に打ち勝っていくのか、業種業態に応じた戦略を検討すべきである。

3. 中間層人口の将来予測に当たっては、実質ベースで出さないと、数字が大きくなってしまう。

4. 日本の国内市場が縮小する中で、企業として成長するには海外展開が必須だが、既に、ここでいう新興国市場でも、熾烈な競争状態となっている。韓国企業との競争で劣勢を跳ね返すには、商品力・営業力・ブランド力・それを支える人材など、経営インフラの強化が必要である。例えば商品力については、以前は日本で開発したものに少し手を加えて新興国に持ち込むというスタイルだったが、現地のニーズを把握するために生活研究センタを設立し、現地の生活を実際に見た上で、現地の生活に合った商品を企画・開発・生産・販売までしていくことが必要である(SANARI PATENT考察: 例えばインドで、自動車メーカーや家電メーカーが現に行っている事柄であり、その具体的把握をすべきで、上記のような発言は改めて表立てる必要もない)。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月10日木曜日

経済産業省、福島で新二重債務対策の初適用

二重債務問題対応の新たなビジネスモデル


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

経済産業省が、「福島産業復興機構による初の再建買取案件が決定されました」と題して発表したga,(2012-05-08)、二重債務問題への対応に関する新たなビジネスモセルとして、中小企業の知財資産を保全する意味においても、その活用を続行すべきである。発表の内容(SANARI PATENT要約)は、

1. 二重債務問題への対応について、福島県産業復興センターからの債権買取要請に基いて、福島産業復興機構において、債権買取の第1号案件を決定した。

2. 経済産業省は、「二重債務問題への対応方針(2011-6-06-17 二重債務問題に関する関係閣僚会合決定)などに基いて、産業復興相談センターおよび産業復興機構を、県ごとに設立すべく、被災県・地域金融機関等の関係者と協議を重ねてきた。

3. このたび福島産業復興機構は、福島県産業復興相談センターの債権買取要請に基いて、債権買取の第1号となる案件を決定した(2012-05-07)。

4. 福島産業復興機構は、イノベーション化の事業者について、既往債権者との間で債権譲渡契約を締結した後、被災前から負っていた債務に係る債権の買取情報を行い、その元利金の返済を一定期間棚上げすることにより、財務内容の改善を図り、金融機関からの新たな資金調達を支援する。

5. 今次対象事業者は、福島県浜通り地方の、水産物小売・卸売業者。従業員20名。店舗が津波により損壊し、営業停止に陥った。昨秋から、一部事業を再開したが、店舗と設備を復旧し、本格的に事業を再開するため、店舗情報の新規設備投資に必要な資金調達を行うため、債権買取を行う。

佐成重範弁理士所見→この案件の特徴は、設備の復旧に当たってはグル-プ補助金、高度化資金を活用し、一部事業を再開済みであったが、本格的な事業の復旧のために既往債権の買取を通じて新規調達を支援するものであり、金融ならびに公的支援の規律を保全しつつ、中小企業経営の保全を図る措置として、ビジネスメソッドの新たな範例と考える。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2012年5月9日水曜日

高張力鋼板と炭素繊維

新日鐵・JFE、東レ・帝人、トヨタ・日産、業界内・業界間の構造革新


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

鉄鋼・繊維・自動車は、各別個の業界であったが、高張力鋼板と炭素繊維、電気自動車製造へ他業種参入など、競合関係が業界の内外にわたって混交する趨勢となった。別の観点から見れば、原単位構造・原価構造・機能構造の変動が、在来の複数業界を貫通して現出しつつある。

自動車構造材料としての高張力鋼と炭素繊維について見れば、強度と重量と原価の総合関連で、自動車業界・鉄鋼業界・繊維業界の各社対角線が交錯している。例えばマツダは、「世界最高強度の自動車用高張力鋼板を新型SUVIマツダCX-51に採用」と題して、住金等との共同による新自動車用部材の開発成功を発表したが、「新開発したのは、フロントおよびリアバンパーの内側に設置し、衝突時に、車体が受けるダメージを低減させるバンバービームで、従来の部材に比し、強度は約20%高く、重量は約4.8kgの軽量化を達成した」と説明している。

自動車用部材としては、アルミや炭素繊維が選択肢となるが、トヨタのプリウスのフードに、神戸製鋼のアルミ・鉄融合資材が用いられ、東レ・帝人が炭素繊維のプロペラシャフト素材を始めとする自動車構造体としての使用を推進しているが、特に、電気自動車の普及は在来自動車業界のみならず、車体メーカーの自動車製造参入も容易にし、ガソリン自動車に比し遥かに少数の部材構造であることが、適応炭素繊維の開発を容易にするが、米国のBoring707の機体に東レ炭素繊維が過半用いられた実績が、直ちに電気自動車に該当するには、空陸要素の相違と共に、コストの懸隔が、軽量・強度メリットとどのように相関する数値となるか、当面の課題であり、知財関係者の関与すべき競合分野である。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月8日火曜日

クラウド選択の総合サービス

NTTデータイントラマート社がクラウドコンサルサービス開始


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

「クラウド」の言葉が大流行だが、大企業の場合は自社ないしグル-プ企業が活用するためのクラウドである場合も多いようだし、クラウド活用の普及率といった数値も未だ構築されていない環境下でクラウドサービスを提供する企業は増大しているから、NTTデータイントラマートが今月(2012-05)から、「お客様に最適なNTTデータイントラマートプランを立案するクラウドコンサルティングサービスと、子会社より「Intra-mart」(NTTデータイントラマートの商標)を標準搭載したPaaS型クラウドサービスの提供」を開始したことは、ニーズに適応するタイムリーな行動と評価されよう(SANARI PATENT注:PaaSは、Platform as a Service、アプリケーションソフトが機能するための作動システムなどのなどの基盤を、インターネット上のサービスとして利用であるサービス)。その内容(SANARI PATENT要約)は、
1. NTTデータイントラマートは、今後拡大が見込まれるクラウド市場に向けたクラウドコンサルティングサービスを開始する。クラウドの普及に伴って多くの顧客が自社システムをクラウドに移管することを検討されているが、セキュリティの不安や、オンプレミスシステムの連携など、検討すべき事項が多く、二の足を踏んでいる顧客が増えている。

2. そこでNTTデータイントラマートは、2500社を超える顧客基盤や、100社を超えるパートナー基盤をベースとして、Webシステム共通基盤(intra-mart)のIT投資の最適化導入の知見を最大限に活かしたクラウド推進計画を提供するコンサルティングサービスを提供する。

3. NTTデータイントラマートが提供するサービスの特徴

3-1 豊富なクラウドタイプとプラン・ソリューションから選定する→ 既存システムの活用・統合、グル-プ統合によるコスト削減やITガバナンスの強化、BCP・災害対策、月末年度末の利用急増への対応など、露客に合わせたプランを用意している。

3-2 メーカーだからこそ出来るサービス→ マイグレーションを含め、intra-mart環境のクラウド化には、メーカーだからこそ可能な信頼性の高いサービスを提供する。

3-3 トータルサポート→ 導入から運用までを含めたトータルなコンサルティングサービスを提供する。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月7日月曜日

旭硝子、極薄ガラス国際優位へのライバル

素材革命下の旭硝子と日本板硝子


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepa
Twitter http://twitter.com/sanaripat

古くは造船、新しくはテレビ・ケータイに至るまで、日本企業の製品世界シェアが激減して、しかし、高機能素材については、外国製品のうちに主要部分を占めて優位を誇り続ける、という、特許技術開発畑の熱い志望は、どう実現しつつあるか。そしてそれは、日本企業の業容に、どのような変革を齎しているか。歴史の古いガラス産業の分野について先ず模様を見よう。

ガラス分野と言えば、旭硝子、日本板硝子、日本電気硝子、セントラル硝子が先ず国内上位に並ぶが、世界シェアにおけるランキングから見ると、ガラスの種別によって顕著な相違が見られる。日経業界地図2012版は、板ガラスについては、旭硝子・日本板硝子共に、世界シェアで各14%、フランスのサンゴバンも14%、米国ガーディアン7%、同PPG4%に続いてセントラル硝子が2%と表示されている。太陽電池保護ガラスの世界シェアでは、旭硝子35%、フランス・サンゴバン29%、日本板硝子11%の順、液晶用ガラスでは世界シェアが韓国サムスン30%、旭硝子25%、日本板硝子21%、米国コーニング19%と序列されていて、各分野の様相が随分異なっている。

国際優位の視点からは、旭硝子の超極薄ガラス、特にスマホパネルガラスが傑出している。しかし、海外では米国コーニング、国内では日本電気硝子などが各技術開発して超極薄ガラスに挑んでおり、競争の推移が注目される。「薄さ」を弾力的に考えれば、これを化学強化した新製品が、スマホタッチパネル始め、ディスプレイ、太陽発電などに高機能するが、化学強化の分野にも、米国コーニングや中国・台湾・韓国企業の競争が及んでくると思われる。

日本板硝子は、英国フルキントンを買収し、意欲旺盛を示したが、板ガラスのグローバルな需要停滞や、ベトナムの太陽電池ガラス生産計画延期など投資抑制の不利環境が響いて赤字拡大も予想されていることはリストラを孕むものの、海外比率が現に74%に達し、世界局面の展開に期待する。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください) 旭硝子 日本板硝子 極薄ガラス

2012年5月6日日曜日

懲役2年を振りかざす著作権法改正案

著作権法改正に対する認識と関心を高めるべきだ
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
 C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
 R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat
 経済活動における物的製造流通以上に、コンテンツの創作流通が比重を増しつつある現在、著作権法の動向について認識と関心を高めることは極めて重要だが、教育の場においても、著作権法の厳格な規定の文言が強調され、教師・生徒に違反の危険性と罰則の畏怖を過度に生じさせ、先ず「見倣う」ことから始まるべき創作の芽を摘んでいるのではないかと憂える。内閣知財戦略本部も、総合政策のための組織であるから、文部科学省の審議会と議員立法の動きとの調整の結論と、更に大局的な国際調和・コンテンツ普及の重要性と著作権との国家的見地からの総合調整機能を迅速に果たしてほしい。この意味で朝日の文化くらし報道部・木村尚貴記者が「海賊版の受信、拙速な罰則化に違和感」と題した論説で、その結論を「違和感」にとどめたのは、むしろ遠慮気味、控え過ぎ気味に思える。この論説の内容(SANARI PATENT要約)は、 1. 海賊版と知りつつダウンロードした場合、懲役2年以下または200万円以下の罰金を科すことを盛り込んだ著作権法の修正案が、今国会に提出されようとしている。音楽著作権団体などからの要望を受けた自民党・公明党によるものだ。 2. 一方、政権は、写真や映像に他人の著作物が偶然写り込んでしまっても、権利侵害としないとする著作権法改正案を提出している(SANARI PATENT考察: コンテンツ創作振興のため、極めて適切な案である)。 3. 海賊版のダウンロードは、文化審議会での議論を受けて、2年前から違法となったが、罰則化は「時期尚早」と見送られてきた。ユ-ザ-や学識経験者と権利者が議論するプロセスを経ずに、上記1の改正が議員立法という形で、権利者側の意向によって立法措置されようとしている。禍根を残すのではないか。佐成重範弁理士所見→「懲役2年」とまで振りかざしたダウンロード罰則規定の新設という文化普及の根幹に関する問題を、国民は全ての年配を含めて活発に議論し、野党議員立法の動機の適否にも遡るべきである。(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月5日土曜日

日産ルノーAVTOVAZ連合が世界3位

ロシアAVTOVAZ(アフトワズ)の経営権を取得する日産ルノー「連合」


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

連休末のマスコミを、「ロシアの自動車最大メーカー・アフトワズを日産ルノーが買収して戦略かい3位に」が賑わし、米ゼネラルモーターズ、独フォルクスワーゲンに次ぐと謳われているが、ダイヤモンド世界業界マップ2012で自動車販売台数ランキング(2010)は、1位トヨタ、2位・米ゼネラルモ-ターズ、3位・独フォルクスワーゲン、4位・韓現代、5位・米フォードモータ、6位・日産で、ルノーは9位だがアフトワズは10位までのランキング外で、2011年の販売台数63万(マスコミ記事)は、現代自動車の659万台に比べても10分の1に満たず、日本の中古自動車輸入がロシア国民に希求されてきたことを考え合わせても、ロシアの自動車業界全体像の数値不足が感ぜられる。

このたび3位というのは世界自動車大手の世界販売台数(2011)で、首位ゼネラルモーターズの902万台、2位フォルクスワーゲンの816万台に続いて、日産ルノーの739万台にアフトワズの63万台を加えた802万台と解され、トヨタが795万台で4位、現代が659万台で5位に位置付けられている。

日産ルノーは「連合」と呼ばれているが、企業連携の「連携」よりも、資本関係でお強い意味であろう。日産自動車の株主構成でルノーは現在43.4%である。

佐成重範弁理士所見→ロシアの自動車市場では従来、日本車中古品の人気が高く、ロシア当局は国産奨励のため関税率を引き上げるなどの措置を講じてきたと思うが、日仏露合弁のロシア国産車が普及することは悦ばしい。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月4日金曜日

例えばZOZOTOWNに、高島屋ほどう対応するか

高島屋は、リスクテイクするチャレンジングな意識風土へ


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

高島屋の総会招集通知が届いた。4月の百貨店売上高は若干持ち直したようだが、高島屋も2012-02期では前期比増収を果たせず、しかし、増益体制の構築は進んだようだ。高島屋も三越も、カタログ販売の食品内容は充実しており、新製品や味覚向上にも感心するが、全体として、流通業界における存在価値をどのように確立すべきか、熟考が続くと思われる。

高島屋が今次、対処すべき課題として掲げた内容(SANARI PATENT要約)は、

1. 積極的にリスクテイクするチャレンジングな意識風土への改革に取組み、国内百貨店の営業力強化、グル-プ一体経営の促進、アジア事業の拡大の3点を軸とする。

2. 国内百貨店事業では、販売をすべての仕事の原点とし、顧客ニーズに応える取組みを一層強化し、新たな品揃えに積極的にチャレンジする(SANARI PATENT考察: 原文は、「品切れ防止など、基本的な品揃えの精度向上に取組んでまいります」と続くが、あまりにも当たり前)。

3. 商品政策は、商品群ごとのディビジョンの枠を超えて、ライフスタイルを提案する。また、時代性・社会性を踏まえた商品展開を強化する。

4. 海外では、タカシマヤシンガポールにおいて、堅調な同国内消費を拝啓い営業力強化に取組み、更に本年は、中国上海市では、現地富裕層や外国人駐在員居住地域に出店する。ベトナムなどにも出店計画を進める。

5. クロスメディア事業(SANARI PATENT考察: カタログ販売やネット販売が店舗販売と関連するので、クロスメディアと称しているようだ)では、ネットビジネスにおいて、新たなビジネスチャンスにチャレンジする。

佐成重範弁理士所見→文化催しも強調しているが、渋谷ヒカリエのように、更に高度化した文化催しと商品販売のシナジー形態も続出するから、在来同様でないチャレンジが望まれる。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月3日木曜日

リブセンスと求人情報3大手の連携開始

「文化となるWebサービスを、つくる」リブセンスの上場後


弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat

リブセンスが村上太一社長25歳にして東京マザーズ上場を果たし、ビジネスモデル創出による起業の成功事例としても脚光を浴びている。「圧倒的No.1、Only1のWebサービスで新たな文化を創造する」と宣言しているが、「Only1」は特許権の独占機能によるよりも、優れたノウハウと従業員の資質によってもたらされつつありとSANARI PATENTは解する。「転職クチコミサイト「転職会議」にて、求人情報サービス会社大手3社と業務提携」を発表(2012-05-01)するなど、ビジネスモデルのイノベーションに間断ない。この発表の内容(SANARI PATENT要約)は、

1. リブセンスは、転職クチコミサイト「転職会議」において、求人情報サービス大手3社(キャリアデザインセンター、ソフトバンクヒューマンキャピタル、マイナビ)と業務提携した。

2. 転職会議は、リブセンス初のConsumer Generated Mediaとして、2010-07にサイトオーオウンし、2012-04時点でクチコミ情報掲載数160万件を超える規模に拡大した。また、2011-11末の会員機能リニューアル後は、月間会員登録者が依然の3倍規模へと大幅に増加し、現在、月間3万人を超えるベースでユ-ザ-会員数を伸ばしている。

3. リブセンスは、このたび、サービス向上の一環として「転職会議」のユ-ザ-会員が企業の評判や口コミといった投稿情報だけでなく、転職者が必要とする求人情報まで閲覧できるよう拡充するが、求人情報に関して、求人情報サービス大手3社と連携することにより、ユ-ザ-会員はより多くの求人情報を閲覧できる。

佐成重範弁理士所見→単なる青年起業の成功実績としてのみならず、人材需給のミスマッチを合理的に解決するという、わが国現下の最も重要な課題に即応するプロジェクトとして、国政上も高く評価すべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月2日水曜日

日常生活に密着した比較サイトなど成功のマザーズ起業

「モバイルの利益を全ての人々に」エイチームの多彩な創造
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
青年起業の成功例としてエイチームは、東証マザーズ上場(2012-04-04)に続いて、WBS起業特別番組のトップに放映され(2012-04-30)、知名度を一層高揚することとなった。主な事業内容(SANARI PATENT要約)として「インターネットモバイル端末をベースにしたコンシューマーサービスを軸に、「ゲーム・デジタルコンテンツの企画・開発・運営などエンタテイメント事業」「日常生活に密着した比較サイト・情報サイトの企画・開発・運営などライフサポート事業」を掲げている。従業員数236名。
起業した林 高生社長(41)は、岐阜県出身。小学5年生からプログラミングを始め、高校・大学には進学せず、アルバイトで生計。16歳から新聞配達など。19歳で学習塾を作り、23歳でプログラマとして独立、平成9年、25歳でエイチームを創業。2011-07期の売上高は406400万円(前期比15.6%増)、経常利益4億4600万円(86.6%増)。
先日(2-12-04-25)は、「モンスターバトルゲーム「ダークサマナー」が大幅アップデート! 新イベント「忘却の神殿」で限定モンスターを召喚しよう!」と発表、「新イベント「忘却の神殿」では、専用のミッションが登場いたします。ミッションを実行すると、「古の召喚師の魂」を獲得でき、コンプリートすると、今までにないイベントならではの限定召喚をすることができます。また、ミッションの道中にボスが現れ、プレイヤーの行く手を塞ぎます。中には、非常に強力なボスが登場することもあり。コンプリートして、イベント限定召喚を手に入れよう」と解説しているから、起業やコンテンツ知財の専門家は、この新ゲーム技術と用語にも習熟すべきであろう。
(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2012年5月1日火曜日

三菱重工の2014年度売上高目標3.7兆円

拡大意欲旺盛な三菱重工の新計画
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
わが国「総合電機トップ」の三菱重工(会社四季報)は、社名の通り「重厚」な社風だが、同社が先日(2012-04-27)発表した、2014年に至る事業計画は、2010事業計画の順調な進捗実績を踏まえて、極めて積極的な意欲を示し、産業界を元気づけるものと考える。その内容(SANARI PATENT要約)は、
1.    受注は2014年度目標4兆円(2011年度実績に対して25.4%増)、売上高は3兆7000億円で31.2%増、営業利益は2500億円で2.23倍、経常利益は2100億円で2.44倍、純利益は1300億円で5.31倍。
2.    上記計画の位置付けは、ローリングプランとしては、事業環境の変化に対応する改革・成長プログラムにより、事業規模の拡大と資本効率・純利益水準の向上を目標とし、事業規模5兆円の高収益企業への第一歩とする。
3.    その戦略は、「事業本部の集約・再編による強みとシナジーの発揮」「グローバル展開の加速」「戦略的事業評価によるポートフォリオマネジメント」「コーポレート改革・効率化による共通資源の最適活用」「企業統治・業務執行における経営革新の継続」である。
4.    事業ドメインは、「エネルギー環境」「機械・設備システム」「交通・輸送」「防衛・宇宙」の4ドメインとする。
5.    エネルギー環境ドメインのセグメントは、「GTCCSANARI PATENT注: ガスタービンコンバインドサイクル発電)・大型火力発電・原子力」「環境プラント・化学プラント」、機械・設備システムドメインのセグメントは、「定置用エンジン」「コンプレッサ・製鉄機械・搬送システム」「ターボチャージャ・フォークリフト・エンジン」「空調機械・工作機械」、交通輸送ドメインのセグメントは、「商船」「交通システム」「民間航空機」、防衛・宇宙ドメインのセグメントは、「艦艇」「防衛航空機・ミサイル・宇宙機器」・「特殊車両」である。
佐成重範弁理士所見→三菱重工のドメイン別事業戦略を、大宮英明社長が詳述しており、知財関係者が参考すべき内容である。
(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)