2013年8月30日金曜日

成長戦略におけるベンチャーの真価を発揮するリバリューの「シュッピン」


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成長戦略の実起動力がベンチャーに在ることは異論ないが、政府予算のベンチャーファンド続出のみが目立って、誰のためやら分からない現在、「大企業からの親離れベンチャー」のような疑似ベンチャーを除外し、真のベンチャーの活躍ぶりを発揮している一例がシュッピンである。シュッピンは、「カメラを軸に、専門性が高い商材の中古品や新品をネットと店舗で販売」と特色付けられ(会社四季報)、設立8年目だが、既に昨年末、東京マザーズに上場、同株は年初来高値を更新して1370円に達し(2013-08-29高値)、2月安値358円の3.8倍に及んだ。「上場による信用力の向上や消費者心理改善を背景としてネット販売の拡大が続き、スマホ対応を今月(8月)開始、アプリも投入しつつ、最高益」(同)と高評価されている。
佐成重範弁理士所見→シュッピンの「ネット・店舗両用」「中古新品両販」は、単なる「両」ではない。一般ないし一部の、ネットや中古の取引に伴うコピー品、不当表示、商品不具合などの不安が、上記両用によって払拭されて信用を構築したと解する。
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2013年8月27日火曜日

コンビニの通念を超えるシー・ヴイ・エス・ベイエリアの展開


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消費税案の動向とも関連して、小売業界の多種多様な業態ごと、また企業ごとの業績も多様だが、シー・ヴイ・エス・ベイエリア(東証1部)の場合は、月次売上高が、4月197500万円、5月204600万円、6月206300万円、7月223200万円と、4月比13.0%の増加を示している。関連して、シー・ヴイ・エス・ベイエリア株は年初来高値を更新して133円に達し(2013-08-26高値)、2月安値78円の70.5%高に及んだ。
既にシー・ヴイ・エス・ベイエリアは、「千葉・東京湾沿岸でコンビニFCSANARI PATENT注:後記所見ご参照)を展開。サンクスからローソンへ全店転換。クリーニング事業等も併営」と特色付けられ(会社四季報)、「ローソンへの転換に伴う改装休業なく、既存店の売上高が上向く。ファーストフード拡充で粗利改善」(同)と高評価されている。加えて、「調味料などとの同時購入を見込める生鮮品を拡大。ホテル関連は、ディズニーランド開業30周年に伴う顧客の取込み推進」(同)など地の利を活かしている。
佐成重範弁理士所見→シー・ヴイ・エス・ベイエリアの泉澤 豊社長は、「コンビニを超えた便利さを提供できる会社に成りたい」として、「街のコンビニ加盟店からスタートした当社は、大手コンビニチェーンとは異なり、店舗数よりも店舗ごとの売上高を重視し、コンビニ業界成功の方程式であった加盟店募集ではなく、機動力や柔軟性を発揮できる直営店方式により、居住人口の少ない地域への出店や、物販以外のクリーニング取次など各種サービスを、先駆けて提供してきた」と述べているが、「コンビニ」の一律性を超えた業態の発展に嘱目する。

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2013年8月23日金曜日

マルチペイメントサービス・収納代行サービスの創案で活況、ウェルネット


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物流とマネー流の多様なITシステムが組合されて、内外消費者の便益高度化に創案を続出する企業が、次世代にわたって存続・発展を全うする時流と考えるが、今日の証取前場では、ウェルネット株が年初来高値を更新して1430円に達し(2013-08-23)、2月安値743円の92.5%高に及んだ。なお、標記マルチペイメントサービスは、ペーパレス電子決済を含む決済全てを1ストップで、クレジット・コンビニ・銀行ATM・ネットバンク・電子マネーなどをウェルネット一社との接続で実現するものである。また、「おみせdeツーハン」は、コンビニ店舗の端末を利用する通販サービスで、24時間、注文から支払い、商品の受取までをワンストップで提供し、リアル店舗とネット通販を時空の制約なく融合する現世代次世代の先端流通システムとして、更に高度化し普及すべき(海外進出を含めて)合理的ビジネスと考える。
既にウェルネットは、「コンビニ等での決済代行大手。プリペイド型電子マネーやモバイルのチケット販売サービスも併営」と特色付けられ(会社四季報)、「決裁業務が順調に伸長。コンビニのギフトカードも増販。大幅増益」(同)と高評価されている。
佐成重範弁理士所見→ウェルネットは、成田・羽田空港行きリムジンバスチケットのコンビニ発券サービスも開始したが、LCCの国内外空路が著増し、訪日外国人も年間100万人を超えて急増しつつある折柄、わが国再成長戦略の一翼をも担う新展開も展望される。
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2013年8月21日水曜日

リソグラフが新興国に拡販中の理想科学工業、インクジェットプリンタも海外展開


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初等教育でタブレットの普及や、商店のネット利用・サイネージ普及などによるプリント機器の商況と技術開発が関心の的となるが、デジタル孔版印刷機で国内シェア6割超の理想科学工業株が年初来高値を更新して2421円に達し(2013-08-21高値・同日終値2360円)、4月安値1630円の44.8%高に及んだ。多様化するIT活用と共にプリント技術の合理化・多様化・高度化が進捗し、かつ、欧米のみならず新興国への進出が著しく、理想科学工業の場合は海外比率が35%に達していること(150国以上)を、情報流通全般の動向把握において認識する必要がある。
理想科学工業・羽山 明社長の叙述(SANARI PATENT要約)によれば、「理想科学工業は、ペーパーコミュニエーション分野において、独自のソリューションを提供する開発型企業である。顧客のニーズを製品に反映させるだけでなく、顧客が未到の着想を。先んじて発想し、新たな価値を製品やサービスに具体化している」。

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2013年8月19日月曜日

独自技術矩形コンクリート管の需要増で大幅増益する旭コンクリート工業


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旭コンクリート工業株が年初来高値を更新して800円に達し(2013-08-19終値)、1月安値705 円の13.5%高に及んだ。既に先日(2013-08-09)同社は2014年3月期業績予想を大幅に増益と修正し、売上高125億円、営業利益260億円(前期比79.3%増、対前回発表予想36.8%増)などを示したが、「主力製品のボックスカルバートの売上が伸び、コスト削減も奏功している」旨を述べた。
旭コンクリート工業は、「太平洋セメント系。官公需主体。主力は矩形コンクリート管」と特色付けられ(会社四季報)、「防災需要増で、主力のボックスカルバートが伸長。耐震継手工事の積極展開も奏功。電柱の地中化関連も拡大。生産品目を工場ごとに集約する合理化も寄与。技術開発によって約4割軽量化したボックスカルバートは、運送費の低減効果を訴求して販促」(同)と高評価されている。
佐成重範弁理士所見→旭コンクリート工業について特記すべきは、上記矩形コンクリート管の軽量化が、わが国のインフラなど構築において大きな合理化効果を寄与すること、および、旭コンクリート工業のボックスカルバートに関するQ and Aにおいて、縦締め・ジョイントなどの必要な場合について、的確に指示し、製造者・供給者責任を全うしていることである。

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2013年8月16日金曜日

「表面の機能を創造する」石原薬品、今秋・新社名の石原ケミカルの新業容


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「日米で、債券・株の同時安」と日経が転変を報ずる波動情勢だが、輸出が5割に達する金属表面処理剤の石原薬品(今秋、業容拡大を反映する「石原ケミカル」に社名変更)株が年初来高値を更新して2050円に達し(2013-08-16高値:終値1853円)、1月安値1150円の78.3%高に及んだ。
石原薬品は、「研究開発型メーカー。瘤状突起電極用など情報通信技術関連向けが6割と特色付けられ(会社四季報)、「主柱のメッキ液が韓国・台湾のモバイルメーカー向けに伸長。自動車エアコン洗浄剤も順調に増加。銅鍍金液も拡大」(同)と高評価されている。
佐成重範弁理士所見→明治33年に個人経営の医薬品・工業薬品の卸小売業として創業した業歴見事な名門企業であると共に、昭和28年には米国GEおよびダウからシリコーンを輸入。液状艶出し液を開発・販売開始しているが、丁度、佐成重範弁理士が経済産業省軽工業局有機化学課在任中で、日本の石油化学工業創設の時期に当たり、信越化学などと共に、シリコーンへの早期着眼は官民共に重要視したところである。
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2013年8月10日土曜日

エイジングケアの国内・新興国とも時流増勢してミルボンの好調


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新興国を含めて、また男性を含めて、アンチエイジングの美容高度化に需要が著増し、特に、美容サロン向けヘア化粧品専業でトップのミルボンから届いた上半期業績報告は、前年同期比、売上高8.4%増、営業利益11.7%増、当期純利益18.9%増と好調。今次報告も「国内ではエイジング関連製品が市場から好評価を得て、計画を上回る伸び。海外でも、中国・韓国で売上高が前年同期比25%以上の伸長」と表題し、既に会社四季報も、「ミルボンは最高純益。市場が伸び悩むパーマ剤は横這い程度だが、サロンへの接客教育強化で、注力ブランドの拡販が進捗し、主力のヘアケアが伸長。染毛剤も新製品を中心に好調。中国・韓国とも2ケタ成長。特に需要が高まるオーガニックヘアケア製品の全国販売開始やタイ現地法人の営業開始、美容室開拓が進み、好財務」と高評価している。
ミルボンの今次報告では、「サロン専用・ホームケアともに、毛先・頭皮内部・頭皮表面・毛包(毛細血管による髪成長促進)」に新技術を開発し、国内のみならず、ミルボン上海、ミルボンコリアが各売上高29.4%26.9%の増を実績すると共に、タイ・マレーシアも展開開始した模様を報告している。
佐成重範弁理士所見→国内外で国産ミルボン製品による美髪の魅力に接することは、わが国の躍動的ソフトパワーとして機能する。
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2013年8月7日水曜日

国も企業も先端医療機器でグローバル成長期待(富士フィルム・住友ベークの例)


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既に70億人を超えた世界人口において、食生活水準の変革と発癌物質汚染の環境拡大から、癌に対する関心は急速に高まり、関連機器開発は産業成長戦略の大きな柱である。一方、癌対策の基本が、発癌の早期発見に在るのに、発癌検査についての一般知識は、急速な研究開発の進捗に追随できない現状にある。この意味で、例えば日刊工業新聞(2013-07-09)が、「住友ベークライト、胃癌診断用DNAチップを体外診断薬として申請」と題し、「胃癌の中で腹膜に転移し易く、抗癌剤が効き難いとされている未分化型を対象として」、「住友ベークライトは国立癌研究センタと共同開発した」旨を報じていることは、DNAチップを用いたマイクロアレイ血液検査が、PET-CTMRIの陰性反応を、初期段階で陽性と示し、内視鏡で初期検出に導いたという金沢大学の報告など併せて、癌初期検出に希望を強める。
関連研究開発は他企業においても活発で、現に(2013-08-07)、特許庁公開の「DNAチップ 癌」に関する技術の発明件数は84件に及んでいるが、例えば、出願人・富士フィルムほか1名、発明の名称「卵巣癌の検出方法、および抑制方法」(特許庁公開日2013-01-24)は、早期検出のみならず、「卵巣癌において、遺伝子の不活性化を回復することにより、卵巣癌の増殖を抑制することを見出した」と示している。

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2013年8月4日日曜日

都区内の駅近接ビルを中心に好物件を所有さらに物件多角化、REITも、ヒューリック


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都心など大都市圏でビル関連業務が活発な様相を呈しているが、特に、例えば新宿駅・渋谷駅を始め、主要駅を中核とする地下から路線上空活用に至る3次元・4次元開発構想が着工される折柄、現に好物件ビル多数所有のヒューリックが年初来高値を更新して1269円に達し(2013-07-02高値)、1月安値538円の2.4倍に及んだ。この7月にも、「エスペラル城東の取得」(2013-07-30)、「アリア代々木上原の竣工」(2013-07-19)を相次いで発表している。
既にヒューリックは、「旧富士銀行の銀行店舗ビル管理から出発。都区内の駅近接ビルを中心に好物件を所有。物件多角化へ」と特色付けられ(会社四季報:SANARI PATENT要約)、「賃貸は、買収した昭栄物件の通期化や、新規取得物件が牽引。大型物件の建替えも順調。大手企業のCooperate Real Estate戦略支援関連は推進中だが、昭栄物件は地方中心に売却を進め、業績に寄与。営業益上振れの公算」(同)と高評価されている。加えて、「2014年4月上場を目標としてREIT(リアルエステート投資トラスト)立ち上げ。1000億円規模での上場を目指す」(同)ので、業容は一層拡大する。
佐成重範弁理士所見→アベノミクス路線で、日銀のREIT購入も増枠を予想する。

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2013年8月1日木曜日

マツダの為替差損計上発表(2013-07-31)に見る同社事業の好調


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為替動向がファンドの流動ベクトルを変動させ、経済動向を左右している時流下、マツダが「平成26年3月期第一四半期における、為替差損(2715700万円)による営業外費用に関連して、次のように、事業の好調ぶりを発表した(2013-07-31)(SANARI PATENT要約)
1.     マツダの新世代技術・SKYACTIV Tech.)搭載車の販促をグローバ ルに展開し、国内ではアテンダが好調継続して5万台、米国やメキシコでは前年同期比5.5%増の9万5000台、欧州はドイツ・英国を始め好調で、前年同期比4.3%増の4万6000台、中国は、前年同期比19.6%減の3万7000台だったが、その他の市場は、オーストラリアなどでの拡販で、前年同期比5.4%増の7万3000台になった。
2.     従って第一四半期売上高は61585100万円で、前年同期比21.6%の著増を得た。営業利益は36515000万円で前年同期の20.3倍、経常利益は839600万円で前年同期の887900万円損失から大幅に好転したが、営業外費用においては、為替差損2715700万円を計上し、前年同期の為替差損944500万円を上回っており、マツダとしては、別建てに発表したものと、SANARI PATENTは解する。
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