2016年8月9日火曜日

識別子・属性・履歴の仕分など、匿名加工作成マニュアル




弁理士 佐成 重範 GoogleYahoo検索 SANARI PATENT



昨秋改正された個人情報保護法で匿名加工情報制度が創設されたが、SANARI PATENTに着信した経済産業省発メール(担当・商務情報政策局情報経済課)によれば経済産業省は此の程、事業者が匿名加工情報の具体的な作成方法を検討する参考資料をまとめた。匿名加工情報制度は、ビッグデータなどパーソナルデータの活用に向けて、本人の同意に代わる一定条件のもとで、特定の個人を識別できないように加工された情報の制度であるが、その加工程度は、個人データを取扱う事業の内容や利用形態によって判断されるべきものであり、一定の基準は無い。従って経済産業省は、具体的なユースケースを用いて、匿名加工情報を作成するための具体的な手順や方法について、上記制度創設来、学界・産業界・消費者団体等の有識者と検討を重ね、上記マニュアルの作成に至った。

佐成重範弁理士所見→今次創出されたマニュアルは、具体的手順として、ユースケースの明確化、識別子・属性・履歴の仕分・個人識別等に関するリスクの抽出、個人識別等に関するリスクを踏まえた加工方法の各項目にわたって、留意すべきリスクを、個人が特定されるリスク・他の情報と照合されるリスク・本人にアプローチされるリスクに類型化し、リスクに応ずる加工方法、例えば特異値の排除や仮名化を示すと共に、電力利用データ・購買データ・移動データの3事例で具体的な検討プロセスを提示しており、深く読解して新制度の活用に進むべきである。

(記事訂正のご要求は sanaripat@gmail.com に御送信下さい。発信者不明のコメントは辞退します)

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