武田薬品工業が糖尿病治療薬アクトスに起因する膀胱癌説に反論
14年間以上にわたるアクトス使用データにに基づいて
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
今日、武田薬品工業は、「米国における2型糖尿病治療剤アクト
スに起因する膀胱癌を主張する製造物責任訴訟の和解に向けた合
意について」と題し、「武田は、アクトスについて米国で提起さ
れている製造物責任訴訟に関し、その大多数を解決する和解に向
けた合意に達し、和解金等の費用として2015-3期に3241億円を引
き当て計上する」「この和解は、現在の原告およびクレーム提起
者の95%がその受け入れを選択した場合に有効となる」「武田は、
この訴訟における原告側の主張には根拠がないものと考えており
、アクトスは良好なリスク・ベネフィット・プロフザイルを有す
る2型糖尿病治療剤と確信している」「武田は、日米その他の諸
国で糖尿病治療の選択肢として引き続きアクトスを提供する」「
アクトスと同一の製品は現在、日米欧の数か国、オーストラリア
、ブラジル、カナダ、ロシアなど95国で承認されている」「今次
和解により武田は、財務上の不確実性が低減されると共に、大多
数のアクトス製造物責任訴訟の解決に向けた確かな道筋が開かれ
る」。
SANARI PATENT所見→「2型糖尿病」は、糖尿病患者と目される者
の9割以上を占めることは周知で、上記発表が関心を持たれるこ
とは、先般、東大大学院医学・秋下雅弘教授が「アクトスは体内
にに水分を貯留して、むくんだり、体重が増える副作用があるこ
とである。まだ決着はついていないが、膀胱癌を引き起こし易い
という指摘もある」などと述べていることからも予想されるが、
別途、上記武田見解にもある「リスク」について、その限界を明
確に認識すべきである。
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