2014年12月17日水曜日

野村IR個人投資家フェアで野村証券チーフエコノミスト木下智夫氏が講演、2015アベノミクス


弁理士 佐成 重範  Google検索 SANARI PATENT
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東京国際フオーラムで開催の野村IR個人投資家フェアは、上場有力企業が挙って展示説明を熱演し、視聴能力の限界を遥かに上回る極めて豊富な内容だが、今日は野村証券・木下智夫チーフエコノミストが、内外経済・金融の最新動向と題し、「2015年アベノミクスと日本経済」と副題して超満席の参加者に講演した。WBSが昨深夜、「アベノミクス2}と呼称して第二段階の安倍成長戦略を評価したが、ステップバイステップの政策展開と、第一期以上の政権基盤を構築したと思われるアベノミクス第二期への期待と、両者共進の成長戦略奏功を今日の視聴者も希望したことと思う。木下氏の講演は極めて精細な基礎資料と二次統計に基づき、グローバル経済の見通しについては、「世界景気は先進国主導で回復・足元で力強い回復が続く米国経済・2016年以降は減速の可能性が高い・米国のQE3終了と利上げに向けた動き・域内格差に悩む欧州経済・欧州中央銀行はデフレ回避に向け金融緩和を実施・アジアからの欧米輸出が増加を始めた・中国経済の成長率は徐々に低下する見通し」の諸論点・観点に明解な解説を示し、日本の金融財政政策の新たな局面にについては、「重要なイベントが目白押し・2四半期連続のマイナス成長・販売サイド統計と需要サイド統計・家計調査のバイアス・販売サイドの統計・生産は9月から回復基調に・2014年度は民間投資の加速が見込まれる・非製造業における省力化投資ブームが近づく・輸出が増加し始めた・日本の輸出の全体像・ドル円80円時代に日本企業が積極的に海外展開・円安で海外での設備投資が減少する一方、国内投資は底打ち・海外需要の牽引による緩やかな輸出の増加が見込まれる・自動車大手3社によるメキシコ生産増のインパクトは大きい・Jカーブ理論での通常の前提は日本に必ずしも当てはまらない・円安の価格効果が日本経済に及ぼす影響はネットでプラス・原油価格安定が所得増加効果を齎すと予想・労働市場のタイト化が進行しつつある・パートからヒルタイムへの転換・実質賃金は2015年度からプラス転換見込み・円安要因の剥落でコアCPI上昇率低下・第2弾はサプライズに・日銀の国債買入れ額都市中発行額の比較・金融政策の見通し・成長戦略のその先へ」の諸観点から見解を示した。
佐成重範弁理士所見→木下氏の講演内容は誠に力作で、先ず深く敬意を表したい。欲を言えば冒頭の諸国諸地域の実質GDP成長率見通しにおいても、ロシアないしBRICsのそれと先進国のそれとの相関を更に察知したいところである。木下氏のこの貴重な大作が個人投資家向けにとどまることなく、今次選出国会議員総員を始め政治行政首脳部のテキストとなることを望む。
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