2013年11月11日月曜日

化学品専門商社首位の長瀬産業、製造機能の強化を遂行


 

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANAI PATENT




化学品専門商社首位を謳われてきた長瀬産業が、製造機能の強化をも遂行し、「知恵をビジネスにする技術・情報企業として更に変革を加速」しつつある状況の長瀬産業資料が、野村IRの紹介により届いた。「社長メッセージ」の体裁を採らず、「取締役一同名」で表明した「ナガセウエイの実践により、グローバルにCHANGEを加速する」基盤と戦略が、「製造・加工機能/研究開発機能」と「事業展開を支える財務基盤」の両面から明確に述べられている(以下SANARI PATENT要約)。

1.    長瀬産業は創業以来、海外企業の総代理店として事業を拡大してきたが、国内業界の構造改革が進み、2000年から長瀬産業は、知恵をビジネスにする技術・情報の企業として、新たなビジネスモデルを構築し、製造機能の強化により付加価値を高めることにより、事業の質を向上してきた。国内での機能性樹脂の製造、中国におけるエレクトロニクス製品のカスタマイズド供給など、多岐にわたる。

2.    長瀬産業は、事業展開を支える財務基盤として、金融的投資は行わず、バリューチェーンの流れである製造機能、研究開発機能、技術・情報力、グローバルネットワークを強化する投融資を通じて、事業の独自性・優位性を創出している。

佐成重範弁理士所見→従って、長瀬産業の特許発明活動も活発で、長瀬産業を出願人とする特許庁公開発明の最近事例を見ても、例えば、 

1.    発明の名称「機能剤を有する熱可塑性樹脂フィルムの製造方法、および、機能剤を有する熱可塑性樹脂フィルム」(特許庁公開日2013-08-08)は基材となる熱可塑性脂フィルムの表面に、別の樹脂層を形成することなく、熱可塑性樹脂層自体に、後から種々の特性を付加することを課題とし、

2.    「三次元積層デバイスの製造方法および三次元積層デバイス」(特許庁公開日2013-07-18)は、生産性が高く、接合時の温度が低く、積層される各板状電気部品にかかる熱履歴のばらつきが小さく、接合時の荷重が小さい三次元積層デバイスの製造方法を提供することを課題としている。

商社とメーカーの類別は、既に過去のものとなりつつあると言えよう。

(訂正の御要求は sanaripat@gmail.com にご送信ください) 

 

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