2013年9月9日月曜日

パナソニックやシャープの補聴器関連発明


弁理士 佐成重範 Google検索 SANARI PATENT
定年延長や生涯現役が志向されているが、知能の向上は当人の努力次第であるにしても、身体機能の高齢化がこれを阻害する場合も多く、その一つは聴力の低下であろう。補聴器販売の広告が増加しているのも、需要の著増を示していると共に、聴力の完全復元の技術的困難性を示しているが、ここに「復元」とは、単に音声等が聞こえるというのではなく、言語の明瞭度や周波数帯域が劣化・縮小していないことをいう。
最近の「ノンリニア増幅機能」が、入力音の大小に対応して出力を調整し、「マルチチャンネル機能」が、周波数帯を区分して入力音を処理し、「音声追跡機能」が、雑音中の音声を分別するなど、高齢化や職域環境による聴力の劣化を補完して、勤労継続の可能年数を延伸できる期待を持たせるものである。難点はその価格であって、低価格化への政策援助により、国民全体の稼働率を高めることは、政策コストを補って余りありと、SANARI PATENTは考える。
一方、特許技術面でも、補聴器に関する特許庁公開発明は1361件に達し(2013-09-09現在)、特に、そのうち今年初来(2013-01-01~09-09)の特許庁公開件数のみでも78件を数えるが、例示すれば、
1.     出願人:パナソニック、発明の名称「補聴器と補聴器フィッティングシステム」(特許庁公開日2013-08-19)→難聴者の個別態様に即応する最適補聴器機能を選択・提供するため、フィッティングの知識と経験のない人がフィッティングを行っても、専門的技術を持った医師等が測定した適切な聴力データの範囲で調整できることを目的とする。
2.     出願人:シャープ、発明の名称「(補聴器のため)テレビ受信機の音声調整システム、および、テレビ受信機」(特許庁公開日2013-09-05)→テレビ受信機の音声を、補聴器の音声調整データに基づき調整できるようにする。など。
(訂正のご要求は sanaripat@gmail.com mail下さい)



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