2012年12月13日木曜日

発明の進歩性という特許要件についての再考

弁理士 佐成重範 Google検索 SANARI PATENT




ノーベル賞の山中伸弥教授が、金メダルを受け取って記者団に披露後、「これで、これももう、過去のものになりました。ふたたび、これを見ることはないでしょう」と語ったとのことで(朝日デジタル 2012-12-13:0-30)、間断なく進歩を追求する学究の真情に感動したが、一方、弁理士会のパテント誌今月号に、藤村元彦弁理士が「進歩を問わない「進歩性」が招いた混乱」と題し、「進歩性から斬新性へ」と副題して発表されたご意見は、特許紛争が益々グローバル化しつつある現在、業界の意見も結集して検討すべき極めて重要な課題を含んでいる。電子技術分野でサムスン・アップル間の特許紛争など、関連特許権の有効性がグローバルに争われているが、iPSについても今後、特許紛争提起の可能性は否定できない。

藤村弁理士が「わが国特許法第29条2項の規定は、「社会の技術の進歩に役立つ進歩性を規定している」という特許庁説明を廃して、非容易想到な新しさ、例えば「斬新性」を規定していると説明することとし、特許要件と社会の技術の進歩との関連についての言及の削除を提案」されたことは、「これによって、内外国特許庁による拒絶理由通知に対して、わが国独特の「発明の効果」を不必要に主張して、結果的に権利行使の場面で不利になるような欠陥を含んだ内外国の特許を取得することを回避でき、大きく見ればわが国の国益に沿うものである」(同弁理士)との見地に立たれているが、「国際協調に沿うもの」としても、例えば、米国特許法の「発明の定義」「特許性ある発明」「特許要件」「新規性」「非自明性」および「米国特許庁特許審査要領」の定めと対比して考究すべき緊要課題であると、佐成重範弁理士は考える。

(訂正の御要求は sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

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