三井金属の「電池材料」「触媒」「機能粉」「レアメタル」「単結晶」
弁理士 佐成重範 Google検索 SANARI PATENT
三井金属の上半期報告が届いた。本来、川上分野の非鉄金属大手だが、電子材料など川下分野に知財を発揮し、世界シェアの高い独自分野を枢要製品について構築し続けている。その内容の説明が、下記のように秀逸である(SANARI PATENT要約)。
1.
三井金属が機能材料事業として展開しているのは、主として「電池材料」「触媒」「機能粉」「レアメタル」「単結晶」の5事業である。特に、「電池材料」と「触媒」の成長性が高い。
2.
電池材料事業の中心は、ニッケル水素電池用の水素吸蔵合金やリチウムイオン二次電池用のマンガン酸リチウムである。特に水素吸蔵合金はハイブリッドカーの販売好調を受けて拡販中である。
3.
触媒事業は、二輪車無協力排ガス用触媒が主力で、三井金属は世界シェアの50%を占めている。
4.
機能粉事業の中心はOA機器用のトナーに用いられるマグネタイトが中心だが、欧州の景気後退で、市場は目下低調である。
5.
レアメタル事業では、ハードディスクのガラス研磨用ソリウム系研磨剤などが中心になる。調達先の多様化が課題である。
6.
単結晶事業では、レンズ製造用のフッ化カルシウムなどを扱っており、半導体製造装置向けは低調だが、カメラ向けが伸びている。
7.
電池材料事業は、エコカー補助金終了の影響などで、ハイブリッドカー市場には一過性の谷間も予想されるが、今後も拡大傾向にあることは確実である。その後には、ニッケル水素電池よりもエネルギー効率が高いリチウムイオン二次電池への移行が本格化し、電気自動車市場が急速に展開する。従って三井金属は、広島県竹原精錬所にマンガン酸リチウムの生産設備を設置した。(以下C Site 2012-12-01)。
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