2012年11月15日木曜日

数値流体解析による日本産業のイノベーション起動


弁理士 佐成重範 Google検索 SANARI PATENT




高速化・小型化が間断なく進行する電子機器の開発は、広汎な分野において数値流体解析に基づく設計プロセスを必須とし、特許庁公開発明にも、多岐にわたる内外業界分野から、多様な企業を出願人とする数値流体関連発明が見られる。例えば(SANARI PATENT要約)、

1.     出願人:住友金属鉱山、発明の名称「自由界面シミュレーション装置および自由界面シミュレーション方法」(特許庁公開日2012-09-06)→計算領域に流体の流入口と流出口がある場合に、良好な精度で自由界面の位置のシミュレーションを行うことを課題とする。解決手段として、連続体モデルによる数値流体計算を用いて、流入口と流出口を有する容器内における二つ以上の流体の界面の位置の解析を行う自由界面シミュレーション装置であって、解析モデルを入力する手段と、解析条件を設定する手段と、解析実行手段とを備え、解析モデルは、容器の本体のモデルと、容器の流入口と流出口を接続する接続流路のモデルとを含み、解析条件は、接続流路を流れる流体の流速の設定値を含み、解析実行手段は、接続流路の所定位置での断面における各流体要素の流速が設定値になる条件で、解析を実行する。

2.     出願人:新菱冷熱工業、発明の名称「吹出気流分布シミュレーション方法および吹出気流分布シミュレーションプログラム」(特許庁公開日2012-03-08)→実際の気流分布を容易に再現することを課題とし、その解決手段は、この発明の吹出気流分布シミュレーション方法は、水平方向の法線風向成分と、水平方向の外向き接線風向成分と、鉛直方向の下向き風向成分とを設定するステップと、水平方向の吹出風量と鉛直方向の吹出風量とを設定するステップと、水平法線方向の吹出風速を設定するステップと、水平接線方向の吹出風速を設定するステップと、鉛直方向の吹出風量と、前記設定された水平法線方向の吹出風速と、前記設定された水平法線方向の吹出風速と、前記設定された鉛直方向の吹出風速とに基づき、前記アネモスタット型吹出口からの吹出気流分布を、数値流体力学解析する吹出気流解析ステップとを備えていることを特徴とする。

佐成重範弁理士所見→上記のほか、JFEスチールの「流体系における物質成分の濃度および温度推定方法および溶融亜鉛めっきポット内の溶融亜鉛の温度制御および溶融亜鉛中のアルミニウム濃度管理方法」(特許庁公開日2012-03-01)など、数値流体解析によるイノベーションが日本産業再生に直結することを切望する。

(訂正の御要求は sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

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