2012年9月12日水曜日

アルバックの主要顧客Flat Panel Display業界で大型テレビ市場の低迷


中小型液晶ディスプレイや有機ELディスプレイへの設備投資は堅調

弁理士 さなり しげのり Google検索 SANARI PATENT

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真空技術のアルバック(東証1部)の総会通知が届いた。「真空技術を中核として、Flat Panel Display、半導体、太陽電池製造装置などに展開。スパッタリング装置で有力。海外比率6割」と特色付けられるが(会社四季報)、今次総会資料では、業況を次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1. アルバックの主要な顧客であるFlat Panel Display業界では、大型テレビ市場の低迷により、大型液晶テレビ用の設備投資が停滞したものの、スマホやタブレットなどのモバイル機器の販売が好調に推移し、アジア地域を中心として、中小型液晶ディスプレイや有機ELディスプレイへの設備投資は堅調に推移した。

2. 半導体業界では、引続きパソコン用需要は低迷したが、スマホやタブレットなどモバイル機器の需要増加を背景として、その市場は比較的堅調に推移した。

3. また、エネルギー関連では、太陽光発電事業やハイブリッドカー・電気自動車などのエコカー関連に加えて、パワー半導体や二次電池などのエネルギーデバイスの需要が引続き堅調であった。

4. アルバックは、既存商品の競争力を高めると共に、差別化したダントツ製品の開発、単純化・共通化・標準化運動の推進など、企業価値向上を目指している。具体的には、韓国・中国・台湾における生産拠点の充実、現地調達率引上げなどグローバル化に最適な生産体制を構築し、コスト競争力を強化する。

佐成重範弁理士所見→アルバックは、低収益体質から脱すべく、スリム化により業容を成長分野に絞り込みつつ、製品価値相応の価格決定と交渉により利益を確保する方針であるが、「ダントツ新製品」などの技術開発と共に、企業全体の戦略の実戦的錬磨が必須である。

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