2012年6月3日日曜日

「トータルクオリティで業界一」を志向する日本精工


自動車生産の世界動向を反映する日本精工の業績動向

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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日本精工の総会通知が届いた。「ベアリングが利益柱で国内最大手。パワステ等の自動車部品や液晶露光装置も。アジア展開進む」と特色付けられ(会社四季報)、海外比率半ばに達しているから、世界の自動車需給状況が、どのように日本精工の業績に反映しているか、関心が深い。なお、同社の特許技術開発は勿論活発で、2012-06-02現在の特許庁公開件数は1万6619件に達している。(SANARI PATENT注: 上記「パワステ」は、Power Steeringでパワーステアリングの略称。自動車運転者の操舵を補助する機構)。

今次報告で日本精工は次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1. 日本精工は、「トータルクオリティーにおいて業界一の会社になる」ことを目標とし、生産拠点の体質改善をベースとした生産力の強化策を積極的に実行しながら、中期成長戦略を展開している。

2. 当期は、中国を中心とする海外生産地域における自動車関連製品の需要増から、前記を上回る設備投資を実施した。

3. 産業機械では、中国を中心とした設備投資となった。産業機械軸受については、前期に瀋陽市に設立した大形軸受製造会社において、新建屋を含む増強投資を行ったほか、昆山市の玉軸受工場でも、前期に続き生産ラインを増強した。日本では、需要急増の状況から、精密軸受製造ラインを増強した。精密機器関連製品については、中国において、ボールねじの増強投資を前期に続いて実施した。

4. 自動車事業では、新興国の自動車市場が拡大して需要が好調に推移したため、前期を上回る増強投資を実施した。自動車軸受においては、ハブユニット軸受、小形円錐ころ軸受、ニードル軸受の増強投資を実施した。

5. 鋼球事業について、中国・欧州での増産対応の増強投資を実施した。

佐成重範弁理士所見→例えば上記4について、ハブユニット軸受は中国・インド・ブラジルの工場で、小形円錐ころ軸受は日本・米国の工場で、ニードル軸受は日本・中国の工場で、それぞれ増強投資を実施するなど、グローバルに最適生産拠点配分していることが奏功している。

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