2012年3月10日土曜日

リース業におけるリスクマネジメントの要諦

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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興銀リースの会社説明会(C Site 2012-03-08ご参照)においては、3つの主要リスクに対応する各リスク管理体制を述べ、その統合リスク管理の重要性に及んだ。すなわち、
1. 信用リスクについては、企業格付け毎にリスクを定量化し、資産査定・償却引当を実施する(SANARI PATENT考察:「定性評価」では曖昧になる。「定量評価」が必須である。)
2. 市場リスクについては、金利変動の影響を定量的に捉え、分析・モニタリングする(SANARI PATENT考察:「定量化」する場合には、数式の設定を要するが、その因数に仮定が必要となるので、仮定値の妥当性を継続してチェックする必要がある。)
3. 価格変動リスクについては、物件の将来価値を推計し、リスクを定量化したモニタリングを行う。
上記一般論を踏まえて、興銀リースの統合リスク管理が次のように述べられた(SANARI PATENT要約)。
1. 各種リスクを一元化して、一元管理する。
2. 定量化された各種リスクの総量を、自己資本(=経営体力)の一定範囲内に抑える運営を行う。これにより、過度なリスク負担を回避し、経営の安定性を維持向上しつつ、新たなビジネスに取組む余力を確保する。
3. 具体的には、信用リスク対応・市場リスク対応・価格変動リスク対応のリスク対応金額を利益剰余金の範囲内に制御し、さらにその余剰額(利益余剰金から3つのリスク対応金額を差し引いた残額)を、「新たなビジネスの取組への余力」とする。
佐成重範弁理士所見→極めて堅実なビジネスメソッドであるが、現実の運用における事実認識、将来予測推定の前提数値等に慎重な判断を要するところであり、興銀リースが業績の堅実な維持展開を、グローバル経済変動の前後を通じて堅持していることに、興銀伝統の人材の質の厚さを見る。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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