2012年2月20日月曜日

TDKの省レアアース事業を枝野経済産業大臣視察の意義






弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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枝野経済産業大臣(引用写真↑)によるTDK成田工場視察(2012-02-18)は、全世界の先端産業発展に深く係っているレアースの代替技術に関連して、極めて注目されるものである。この分野にわが国が先駆することは、今後の国際競争力維持のため重要である。
TDKが示しているQ and Aは、下記(SANARI PATENT要約)のように、同社事業の意義を明示している。
Q1 マグネットにおける省レアースおよびレアースフリー磁石について、モーター・スピーカーに両用可能か。コスト的にはレアース値上がり前の価格で提供できるか。
A1 重希土類と呼ばれる、レアース中でも特に希少価値が高いジスプロシウムについて述べれば、これは現在、中国以外からは入手できない(SANARI PATENT所見: 中国に賦存が局限されているのではなく、開発をしているのが中国のみと解する)。ネオシウムもレアースだが、ネオシウムは中国以外の国からも、来年の中頃から入手できる見込みで、価格は中国のそれに、各国とも合わせると思う。最終的には価格は需要と供給のバランスで定まるが、産出量の増大で、ネオシウムは恐らく、一定レベルまで安くなると思っている。ただ、ジスプロシウムだけは安くならないと見ている。供給量が少ないため、入手が困難である。TDKは、このジスプロシウムの使用量を減少させるか、またはゼロにしたいと考えている。先ずOA機器から始める。OA機器は、温度特性が車載向けほど厳しくなく、これは現時点で、代替品を実用化レベルまで政策できている。OA機器用の磁石には現在、ジスプロシウムを相当量使用しており、先ずここからジスプロシウムをなくして、車載向けなどの絶対必要な分野に回していく。また、次の段階としては、自動車モーター用のジスプロシウムフリーな磁石も開発して市販したい。開発は、あと一歩のところまで来ている。量産可能時点いかんが課題である。ネオシウムの価格が安定に向かいつつある一方、ジスプロシウムの価格は高騰を続けているから、その代替技術開発は極めて価値が高い。
(Q2A2は、C Site2012-02-20に続出)
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