2012年2月24日金曜日

「製造業」対「非製造業」、一人当たり付加価値の増減背反

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
C Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter http://twitter.com/sanaripat
提言の当否は別として、産業構造審議会い新産業部会の資料は、「考える」材料を提供している。
21.(承C Site2012-02-23)企業が生み出す一人当たり付加価値の推移を見ると、製造業の付加価値は穏やかに増加する一方、非製造業の付加価値は90年代以降低下している。この考察は、財務省の法人企業統計に基いて、付加価値額は、営業純益・役員給与・役員賞与・従業員給与・従業員賞与・福利厚生費・支払利息等・動産不動産賃借料・租税公課の合計額であって、一人当たり付加価値額は、付加価値額を従業員数で除して算出している。 わが国における一人当たり付加価値額は、1980年の製造業490万円、非製造業440万円から、1990年の各735万円・720万円まで共に上昇したが、2010年には760万円・640万円と開いている(SANARI PATENT要約)。
21. 我慢の経営の限界の、別の局面として、「借入金返済と国内投資の低迷」を見る。1998年以降、企業は借入金返済を優先する一方、期待成長率の低迷や、デフレによる実質金利の高止まり等を背景として、国内投資を抑制する「守りの企業経営」に入り、国内の潜在需要を開拓するための投資不足をもたらしている。
22. 民間の我慢は、家計では消費抑制で貯蓄プラスの継続となり、企業では国内投資低迷で企業の貯蓄超過となる。両者で、名目値の所得や売上が伸びないことが閉塞感の原因である。(SANARI PATENT考察: それでも、低価格化商品や工夫した商品には需要が好調である現象も、多く報道されていることにも付言すべきだ。)
23.「我慢は消費者も」で、雇用関係が悪化した。労働所得の伸び悩みの原因の一つには、非正規労働者の増加がある。(SANARI PATENT考察:  非正規労働者の増加と、製造業における収益確保・コスト低減努力との関係を究める必要がある。)
24. 非正規雇用者数は、 1990年の900万人から2010年には1700万人に増大し、非正規比率は20.2%から34.4%に上昇した。非製造業での増加・上昇が顕著である。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム