2012年1月23日月曜日

リチウムイオン電池の世界市場シェア

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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次世代産業のコア部材として、リチウムイオン電池の供給動向が極めて重要であることは周知だが、先ず市場シェアの現況など基本的な把握から見ると、日経の業界地図2012版は、日本メーカーのリチウムイオン電池販売金額2010年2760億円の金額シェアを、三洋電機47.0%、ソニー26.8%、パナソニック14,6%、日立マクセル5.4%、GSユアサコーポレーション4.2%、その他2.0%と表示している。三洋電機とパナソニックを合算すれば、パナソニック61.6%で6割強を占める。
世界市場シェアについて、朝日新聞(2012-01-22)は、リチウムイオン電池の世界出荷個数39億個(前期比18%増)のシェアを、三洋電機を含めてパナソニック26%、韓国サムスン20%、韓国LG14%、ソニー11%、中国BYD6%、その他23%と表示している。世界出荷個数は2016年に70億個と予測され、シェアの変動が関心の的となる。なお金額シェア(2010年)について日経業界地図2012年版は、三洋電機を含めてパナソニック29%、韓国サムスン21%、韓国LG15%、ソニー14%、中国BYD4%、その他17%と表示しているから、個数比率と対照して、荒っぽい推計ではあるが、単価の相違をうかがうことができる。
上記日経業界地図は、2010年のリチウムイオン電池(「リチウム電池セル」と表示しているが、=「リチウムイオン電池」とみなす)の世界業界規模を6000億円として、うち正極1440億円、負極320億円、セパレータ800億円、電解液560億円と概算しているので、リチウムイオン電池組立工程は2880億円と、SANARI PATENTは概算する。上記朝日記事は、「ソニーがリチウムイオン電池の生産拠点の再編に踏み切ること」「以前は日本が強かったリチウムイオン電池の分野は、韓国勢による価格競争が激化し、海外との分業が必要と判断されたこと」「2011-04~06期には韓国勢出荷数が日本国勢出荷数を上回ったこと」「ソニーは、組立工程をシンガポールと中国に移し、国内は中枢の電極製造に特化する計画であること」などを解説した。
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