2011年11月18日金曜日

TSI HD (東京スタイル+サンエーインタ)統合後・半年

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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東京スタイルの株主通信が届いた。2011-06-01に株式会社東京スタイルと株式会社サネー・インターナショナルが経営統合して株式会社TSIホールディングスを設立してから初の報告である。従って現時点では、この統合の強みと今後の事業戦略を、今次報告で再確認することが適切であろう。東京スタイルの中島芳樹社長(東京スタイル社長)と三宅正彦会長(サンエー・インターナショナル会長)は、次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
1. 国内のアパレル業界は、市場の縮小、低価格商品の台頭、海外ファストファッションブランドの浸透により競争が激化し、危機感と問題意識を共有して、この2社が統合した。
2. アパレル企業が生残するためには、同質化した市場のなかで競争するのではなく、ブランドの理念を主軸として、オリジナリティある商品を提供し続け、ブランドの世界観やロイヤルティについて顧客の共感を得ることが必要である。
3. そして、生残から持続的発展に進むため、成長分野への新ブランド投入、新業態開発、海外の高ポテンシャル市場展開、急成長中のバーチュアル市場への本格的取組が不可欠である。
4. 物づくり(工)を強みとする東京スタイルと、Designers Characters ブランドから出発し「商」を強みとするサンエー・インターナショナルは、互いに強みが違い、事業形態や企業特性において相互に補完する要素を持つからこそ、相乗効果を発揮できる。
5. 統合により規模において業界の上位に就くが、規模より機能のメリットが重要である。既存事業の再構築、新ブランドの企画・開発、海外戦略、Web販売、物流機能・本社機能の集約による事業インフラの一元化によって、統合効果を早期実現する。
上記について今次報告は次のように再述している(SANARI PATENT要約)。
(1) 東京スタイルの強みは、「国内外の直営工場による高度生産技術(SANARI PATENT考察:「製造小売」の強みを含むと解する)」「オリジナル素材開発のノウハウ」「財務基盤」「M and Aのノウハウ」「女性20~30歳代層に強いブランドの保有」「アジア展開のノウハウ」である。
(2) サンエー・インターナショナルの強みは、「高度なブランドプロデュース力」「店舗開発のノウハウ」「ブランドポートフォリオ管理能力」「女性未成年層に強いブランドの保有」「アジアで展開可能なブランド資産」である。
佐成重範弁理士所見→ 東京スタイルとサンエー・インターナショナルの強みに加えて、M and Aによる株式会社フィットの「新感覚提案」、株式会社エレファント・株式会社ローズバッドの主要ブランド」、株式会社アルベージュの女性標的年代ブランド・ルミネ展示」などが、シナジー効果を即効すると思われる。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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