2011年11月15日火曜日

タカラバイオの遺伝子治療研究にNEDO助成加わる

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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宝ホールディングスのタカラバイオは昨日(2011-11-14)、「当社の遺伝子治療研究プロジェクトがNEDOの課題解決型実用化開発助成事業に採択」と題して、次のように発表した(SANARI PATENT要約)。
1. タカラバイオ株式会社の遺伝子治療に関する研究開発プロジェクトが、独立行政法人・新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の課題解決型実用化開発助成事業に採択された。採択事業名は、「がん等の重篤な疾患治療用バイオ医薬品の臨床応用に向けた製造関連技術の開発」で、タカラバイオの研究テーマは、「ウイルスベクターの革新的製造技術と品質管理技術の開発」である。ベクターは、目的遺伝子を細胞やバクテリアに導入するための分子で、プラスミドベクター、ウイルスベクターなどがある。ウイルスベクターには、アデノウイルス、レトロウイルス、レンチウイルス、アデノ随伴ウイルスなどがあるが、ウイルスが持つ細胞に感染して、自らの遺伝子を細胞に導入する仕組みを利用して。目的遺伝子を標的細胞に導入する。
2. 助成技術間は2011-11-14~2013-02-28で、助成率は2分の1、助成額は、各年度の上限が7500万円である。
3. 上記タカラバイオの研究開発プロジェクトは、国内で、高品質な遺伝子治療用ベクターを低コストで製造するシステムを構築し、画期的な遺伝子治療の実現に貢献することを目指し、以下の3つの技術開発を推進する。
3-1 高効率ベクター製造システムの構築→ 遺伝子治療用ベクターの大量生産技術の開発と、製造工程の自動化・機械化
3-2 高品質ベクター製造システムの構築→ クロマトグラフィー法を精製に応用すると共に、培養から精製、分注に至る工程をシステム化し、高品質な遺伝子治療用ベクターの製造を可能にする製造システムの構築
3-3 複合的ベクター作製技術の開発→ 遺伝子治療の効果と安全性を向上させるため、自殺遺伝子や制御エレメント、サイチカイン類を搭載した複合ベクターの開発
佐成重範弁理士所見→ タカラホールディングスは、宝酒造グル-プとタカラバイオグル-プの2本柱で構成し、宝ヘルスケアが3本目に加わりつつあるが、タカラバイオは、既に増収増益の基調を固め、会社四季報も「堅調」と見出して、「利益性の遺伝子工学研究用試薬は、中国・米国で堅調」と評価すると共に、「新型の白血病遺伝子治療は開発順調、2017年の商業化目指す」と招来発展性を評価している。既に海外比率38%だが、中国天津大学との共同研究(食道がんの遺伝子治療)が始動するなど、グローバルな福祉貢献が期待される。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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