2011年11月17日木曜日

分散型大型発電施設の構築に対処する直流送電技術の開発

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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太陽光発電、風力発電などを大規模に行い、遠隔送電する電力供給システムが、一国内でも、また超国境的、更にはグローバルにも、構築される趨勢にあるから、直流送電の有利性が顕著になる。従って、直流送電関連の技術開発動向を注目する一環として、特許庁公開の最近発明事例を見る(SANARI PATENT要約)。
1. 東芝「直流用電気機器」(特許庁公開日2011-07-14)→ 直流用電気機器の定格電圧と、この機器の金属容器の外径との相関を所定値とするなどの構造を備えることにより、直流送電用の直流用電気機器の高電圧導体の許容電界を引き上げ、金属容器を小型化・軽量化する。
2. 住友電工「超電導ケーブル」(特許庁公開日2011-07-14)→ 2条のケーブルコアと1条の冷媒管を撚り合せて断熱管内に収納するなどの構造により、複数のケーブルコアを用いても撚り合せ構造を形成し易い超電導ケーブルおよびこの超電導ケーブルを利用した直流送電方法を提供する。
3. 日立製作所「電力変換装置」(特許庁公開日2010-10-21)→ 交流電力を一旦、直流電力に変換し、一方の交流系統から他方の交流系統へ送電する電力変換器または直流送電システムにおいて、直流ラインと電力変換装置のエネルギー蓄積素子とを電気的に絶縁する機能を有する電力変換装置により、直流コンデンサ(エネルギー蓄積素子)から直流ラインへの放電する過電流を防止する。→ 直流ラインが短絡したときに、電力変換装置のエネルギー蓄積素子の電荷を放電せず、直流ラインに過大な電力が流れることを抑制できる。など。
佐成重範弁理士所見→ 分散型発電は、分散している各電力需要地点で分散発電することから始まったが、発電効率向上のためには、需要地から遠隔した立地に大規模代替発電装置(在来一次エネルギーに代替する太陽光・太陽熱・風力などのエネルギーによる発電装置)を設置して需要地に長距離送電することが有利であり、その送電方式として、直流送電が用いられることは必然的だから、直流送電関連の研究開発・特許発明を知悉することが極めて重要である。
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