2011年10月29日土曜日

「新製品新開発」と「旧製品新CM」の選択肢

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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知財立国の内閣知財戦略本部の戦略では、「新製品新開発」と「新製品新意匠・新コンテンツ」などを並進させ、新製品の新宣伝による内外市場拡大を継続すべきこととなるが、企業の立場では、新製品新開発は、とにかくコストが嵩む戦略であり、旧製品を新意匠・新コンテンツ(宣伝態様)で新拡販する方が遥かにコスト低減になる、という実例を、資生堂・末川久幸社長のインタビュー(東洋経済2011-09-10)応答で「成程」と思ったので、他業種でも参考にすべきかと考え、以下に、その応答部分を引用要約する。
(1) 2011期からは、新製品の品目を従来の半数に絞り、ロングセラーを育てる戦略に転換した。
(2) 早速その成果が出始めた。今春、主力ブランド「マキアージュ」では口紅の新製品開発を見送り、昨秋投入した「落ちにくいこと」が特長の口紅を再プロモーションした。
(3) 新製品の売上高は一般的に、発売後Ⅰ年経つとL字カーブで、発売当初売上高の2%にまで落ち込んでしまう。そこでこの口紅では、「どのように塗ったら落ちにくくなるか」の使用方法が分り易く伝わるよう、CMを見直して、「見せ方」を変えた。すると売上高は、販売当初よりも高くなり、V字回復となった。」
佐成重範弁理士所見→ 「新製品か新CMか」が課題であるのと同様、「店舗販売かネット販売か」も課題だが、この場合は、択一課題ではなく、いずれに傾斜または並進するかの傾斜課題であると共に、「ネット販売」を「資生堂製品ショッピングモール」として構えるか、「異業種企業も招く共同ショッピングモール」
として構えるか、の選択を要する。末川社長が後者を選択された理由も、上掲誌に詳しい。
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