2011年10月22日土曜日

新日鐵の経営環境と、オープンイノベーション進展、その効果

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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新日鐵の業務ニュースが届いたが、「東アジアの鉄鋼需給が悪化する懸念もあり、国内は、民間需要が回復に転じ、持ち直しに向かうと考えられるが、足下の国内鋼材在庫は極めて高い水準にあり、国内外ともに鋼材需給動向を注視する必要がある」として、「実需に見合った生産対応、コスト低減により、2100年度上半期経常利益1100億円、通期2300億円と示している。
広義のオープンイノベーションに当たると思うが、他社との技術協力が活発で、本年度開始来、
(1) 米国エクソンモビールから、高強度ラインパイプ用鋼管の敷設溶接技術のライセンス供与を、世界で初めて受けた(SANARI PATENTリライト)。→ 一般的ガスパイプラインでの使用製品の1.5倍の強度で、高圧・大径輸送による経済性に優れたパイプラインの敷設を可能にし、遠隔地ガス田開発に大きく寄与する。
(2) 東邦チタニウムと共同で、チタン薄板用直接鋳造チタンスラブの量産工業化技術の開発に、世界で初めて成功した。→ 電子ビーム溶解法により製造工程を省略し、工期を短縮し、省エネする。
(3) 新日鐵とブラジル・ウジミナスウニガルとの合弁会社ウニガルが設備増強→ 自動車用鋼板を中心とする高級鋼を安定供給する。
(4) 新日鐵と日本郵船が世界で初めて開発した原油タンカー用高耐食性厚鋼板の製造と基準認証→ 防食が義務付けられる原油タンカー・貨物タンクに対して、正式に塗装レスで使用可能化。
(5) 新日鐵とJFE、双日、天然ガス金属鉱物資源機構と、韓国の国民年金基金が構成する日韓連合は、ニオブ生産量世界トップのブラジルミネラソンの株式の15%を取得した。→ ニオブは高級鋼材の生産に不可欠なレアメタルで、その安定供給に資する。
(6) 新日鐵化学と昭和電工は、スチレンモノマー製造会社を設立した。→ アジア市場への輸出競争力向上。
佐成重範弁理士所見→ 来年10月の住金との合併により、新日鐵技術のオープンイノベーションが更に画期的に展開すると予想する。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) 

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