2011年7月18日月曜日

「戦略予防法務」のUBICに野村IRの特別企画

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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野村IR誌の最近号が特別企画のトップに株式会社UBIC(東京マザーズ)を対象としている。登録社名が英字表記で、「ユービック」と振仮名もしていないが「ユービック」と呼ばれて、中国文・韓国文のホームページでもUBIC(Legal High Technology)の表記だから、グローバルにユービックと発音されよう。対して、株式会社オービック(東証1部)はカタカナ表記の登録社名で、テレビ東京WBSに「システムインテグレーション」のオービックとして派手にCMしているので、混同する消費者もいるかも知れないが、オービックの代表的商品・著名会計ソフトは「OBC」と英字表記されている。
やや余談に走ってしまったが、野村IR誌でUBIC守本正宏社長は「使命は国土の防衛から、企業の海外戦略防衛へ」の錦の御旗のもとで登場している。「膨大な電子データの海から、真実を探し出す」企業であり、「平成市場で活躍するアジア企業への訴訟リスクを独自のIT技術で防衛する」。野村IR誌による紹介の書き出しも、「2007年6月に東証マザーズに上場したUBICの内容を詳しく語れる投資家は、どのくらいいるだろうか。2011-03期売上高で27億円の、上場企業としては小さな部類だが、しかし、UBICの取引先には、誰でも名を知る大型優良企業がずらりと並んでいる」というリマークで始まっている。会社四季報は、「UBICは法的紛争・訴訟の際、証拠保全など電子データ収集・分析を行うコンピュータ解析事業が主」と特色付けるが、更に「主力の訴訟支援サービスはは前半期から米国での価格カルテル調査が増勢」と解説しているので、具体像が浮かんで来る。UBIC自身は戦略予防法務の意味を、「法的リスクを企業戦略に取込み、成長要因に進化させます。UBICはこのコンセプトを戦略予防法務と呼びます」と述べている。
SANARI PATENT所見
中国の企業が新幹線車両関連の特許出願を多発しているとテレビ放映されたが、諸般の分野でグローバルに、特許権関連の国際訴訟が多発する趨勢にある。戦略予防法務も、分野別の専門性が高度かと思うが、このコンセプトは尊重すべきである。
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