2011年6月9日木曜日

フジクラ「電子部門の需要急変、極短サイクル新機種対応」

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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フレキシブルプリント基板など電子部門の需要変動が、フジクラ定時株主総会(2011-06-29)資料では特に強調されている。すなわちフジクラの今次業績は、全体として売上高増ながら電子電装部門については次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
「電子分野では、主力のFPC(SANARI PATENT注:Flexible Printed Circuits: フレキシブルプリント基板)が売上・利益ともに大幅に減少した。激しい需要変動に生産が必ずしも応えきれなかったことや、品種構成の変化で売上高が減少し、主要な生産拠点が所在するタイ国の通貨高(対米ドル)などにより、採算も大幅に悪化した。」
FPS以外の製品については、
1. 情報通信部門
1-1 国内では自治体による地域情報化事業があり、光ファイバケーブルが売上高増加した。
1-2 北米ではネットワーク上のデータ保管場所となるデータセンタの設備投資増加により、データセンタ内の情報伝送機器の配線に使用する光部品の売上が増加した。
1-3 光融着接続機や光部品は、円高にもかかわらず大幅増益した。
2 電子電装備部門
2-1 コネクタは、設備投資の回復により産業機械向けが好調であり、ケータイ向けではスマホの需要拡大で大幅増収した。
2-2 自動車電装品では、中国向けが引続き好調、欧州市場も回復して増収した。欧州の生産拠点は、体質改善による収益力向上と新受注獲得によって大幅収益増した。
3 ケーブル機器関連部門
3-1 架空送電分野は、北米など海外市場で光ファイバ複合架空地線事業を中心に、安定収益を得た。
3-2 産業電線分野では、銅価格上昇と販売価格低迷で、売上高増加したが採算は悪化した。
フジクラは今後の計画を次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
(1) 中国での需要地一貫生産体制を整備する。
(2) 内視鏡など医療向け光ファイバ応用製品を強化する。
(3) 金属加工やレーザマーカ用のファイバレーザ事業を育成する。
(4) FPCなどの電子部門と自動車用ワイヤハーネスなどの電装部門について、顧客や製品のライフサイクルが大きく異なることに即応して、それぞれ独立した経営単位と位置付け、機動的効率的なマネジメントを進める。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) 

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