2011年5月11日水曜日

NEC、2011-03期の予想値と実績値の差異説明(2011-05-10)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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通信設備で国内首位のNEC業績について、今次大震災の影響が注目されたが、前回発表予想(2011-02-25発表)と対比して、実績値との差異を次のように説明した(2011-05-10)(SANARI PATENT要約)。
1. 依然として厳しい事業環境が継続する中で、東日本大震災の影響を含め、キャリアネットワーク事業、ITサービス事業などの分野での売上減少により、2010年度連結売上高(2010-04-01~2011-03-31)は前回予想3兆2000億円に比し846億円減(2.6%減)の3兆1154億円となった。
2. 営業損益は、ITサービス事業の売上の減少に伴う悪化で、前回予想比22億円悪化の578億円の利益となった。経常損益は、営業損益の悪化、持分法による投資損失の増加などにより、前回予想比100億円悪化の4000万円の利益となった(SANARI PATENT注: 表示は「実績値0、増減率マイナス99.6%としている)。
3. 当期純損益は、経常損益の悪化と災害損失の計上により前回予想比125億円悪化の、125億円の損失となった。災害損失としては、操業・営業停止期間の固定費および固定資産・棚卸資産の滅失損失として、60億円を特別損失に計上した。なお、震災の影響を受けた生産拠点は全て、2011-03-23に生産(通信機器・電子部品)を開始した。
SANARI PATENT所見
今次発表においてNECは、将来予想は、「NECの事業領域を取巻く国際経済の状勢」「市場におけるNECの製品・サービスに対する需要変動や競争激化による価格下落圧力」「NECが中国等の海外市場において事業を拡大する能力」「NECの事業に関する規制の変更」「潜在的法的責任」「為替レート変動」などによって影響されるので、「過度に信頼されないよう」求めているが、発表事前のマスコミ報道が今回も発生し、会社当事者としては念入りに注意発言をせざるを得ないことと理解する。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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