2011年5月23日月曜日

電機株中、大震災後も株価安定の代表例とされた船井電機

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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東日本大震災後1週間の時点で日経平均株価が10.2%下落し(2011-03-11終値に対して03-18終値)、下落率上位に東芝(491→360)、ルネサスエレクトロニクス(840→658)などが表示されたが、コマツの上昇(2502→2562)は別格として、オムロン(2249→2242)、船井電機(2499→2470)などが株価安定の代表銘柄的に表示された。船井電機の「生産は中国に集中、販売は北米比率7割を含めて海外比率85%」という業容から納得させられたものの、現況はどのようか。
2011-01-31時点の業績予想に対する2011-03期実績数市との差異を、船井電機は2011-05-09に発表したが、売上高は予想値2950億円に対して2959億2300万円、経常利益は予想値10億円に対して12億9000万円と増額表示され、船井電機は次のように説明している(SANARI PATENT要約)。
1. 船井電機が属する民生用電気機器業界においては、主要製品である液晶テレビは、中国を始め新興国と、政府のエコポイント政策により日本でも、高い成長がみられたが、一方、欧米では既に、既存商品の普及率が高く、成長の鈍化がみられる状況下で、LEDバックライト搭載や3D対応などの新規高額製品についても、消費者の多くが所得不安から買い控えするなど伸び悩む状況になった。
2. その結果、価格下落が進み、加えて原材料コストの上昇から、収益は圧迫された。これらの影響により、営業利益は予想を下回ったが、期末の円相場が2010-12末より円安に振れたため為替差益となり、経常利益および純利益は予想を上回った。
前期との比較において、北米については次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
1. DVD関連商品は前期を大幅に下回った。
2. 液晶テレビについても、消費者の購買意欲の低下や、それに伴う価格下落の影響により売上高が減少した。
SANARI PATENT所見
2012-03期について船井電機は、売上高3100億円(4.8%増)、営業利益・経常利益各80億円と著増を見込んでいるが、米国市場への偏重リスクを回避し、インドネシア・タイなどでの生産拠点を拡充することが期待される。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) 

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