2011年5月18日水曜日

準天頂衛星初号機で三菱電機が新宿・銀座高層ビル地区実験

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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GPSによる衛星測位は、高層ビルや街路樹など、GPSからの電波を遮る建造物が多い都心部では、測位精度が悪くなる、または測位できないという弱点があったが、準天頂衛星初号機「みちびき」は、日本の真上からGPSと同等の測位信号を送信することにより、GPSを使えない時間帯やエリアを縮減する効果がある。このたび三菱電機が発表(2011-05-16)した「『みちびき』の測位信号により都市部での測位率改善を確認」は、この見地から極めて重要である。発表の内容(SANARI PATENT要約)は、
1. 「みちびき」による本格的な技術実証・利用実証実験が2010-12から行われているが、このたび独立行政法人・宇宙航空研究開発機構と三菱電機の共同研究で、測位衛星の見通しが悪い都市部において天頂方向に位置する「みちびき」の測位信号を使用した測位実験を実施し、超高層ビルが立ち並ぶ新宿、および、細街路が多い銀座において、GPS衛星に「みちびき」が加わることにより、測位率が大幅に改善することを確認した。
2. その効果として、低コストのジャイロシコープ、すなわち、移動体の回転を検出するセンサを用いたナビゲーションシステムで、新宿副都心周辺の道路で、走行車線の識別が可能であることを実証できたほか、高精度が要求されるGPS測量についても、作業可能エリア・時間の拡大の可能性を確認できた。
3. 三菱電機は今回の成果に基いて、カーナビなど位置情報サービス分野での「みちびき」の利用を目指し、アプリケーション検証を進める。
SANARI PATENT所見
ジャイロスコープ併用により、車両が走行する車線をマップマッチングなしで判明でき、また、自動車の安全運転支援や車両制御、さらに、3次元高精度車線地図による線路計画、下り坂利用バッテリ充電切替のブレーキ回生効率化によるエコ運転支援等々、活用範囲は広汎と考える。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください) 

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