2011年5月21日土曜日

日立製作所の通信情報システム、社会・産業システム、電子装置システム、建設機械業績

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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日立製作所の2011-03期業績は、売上高9兆3158億円で前期比4%増、営業利益4445億円で2.2倍、純利益4322億円で6.8倍と好調であり、「全部門で東日本大震災の影響を受けたものの、新興国向けを中心に建設機械部門が増加したほか、エレクトロニクスや自動車関連分野の需要の回復に伴って、高機能材料部門やオートモティブシステム部門、電子装置システム部門等が前期を上回った」と概説している。
また海外売上高は、「エレクトロニクスや自動車関連分野の世界的な需要の回復等により、前期比11%増の4兆0465億円になった」と著増を報告している。
知財専門家としては、これら業績の部門別状況に関心が持たれる。
1. 情報通信システム→ ストレージソリューション(SANARI PATENT注: 電子情報の保管・管理を、高信頼高性能機器・サービス・プログラムの組合せにより解決するシステム)が海外で好調に推移したが、国内のIT投資抑制傾向が継続し、ソフトウェア・サービス。ハードウェアが共に前期を下回り、売上高は前期比3%減の1兆6520億円になった(営業利益はプロジェクト管理強化などにより増大)。
2. 電力システム→ 火力発電システムの一部案件の後ろ倒しや原発システムの予防保全の減少(SANARI PATENT考察: 期末の大震災発生前の状況を示しているが、今や、「前倒し」「予防保全激増」となっている)などに加え、今次大震災の影響等で、売上高は前期比8%減の8132億円になった(営業利益は同水準を緯持)。
3. 社会・産業システム→ 中国で昇降機が好調に推移したが、大震災などにより売上高1兆1569億円で前期比7%減となった。
4. 電子装置システム→ エレクトロニクス分野の設備投資回復により半導体協力製造装置や電子部品加工装置が好調で、売上高1兆0793億円、前期比8%増。
5. 建設機械→ 中国などアジア新興国や、オーストラリア等の資源国を中心に油圧ショベル等が増加したことに加え、2010-03にインドのテルココンストラクションエクイップメント社を連結子会社にした影響もあり、売上高7513億円で29%増。
6. 高機能材料→ 自動車関連部品等の需要が堅調で、売上高1兆4081億円、前期比13%の著増となった。
7. オートモティブシステム→ 新興国を中心とする世界的需要回復や、国内の自動車販売支援策により、売上高7379億円で16%増。
8. コンポネントデバイス→ ハードディスクドライブが、PCやサーバー向け堅調で、売上高8098億円、7%増。
9. デジタルメディア・民生機器→ 光ディスクドライブ関連は需要低迷、薄型テレビ、家庭用業務用調機器、冷蔵庫が堅調で、売上高9515億円、2%増。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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