2011年3月26日土曜日

次世代医薬の核心、抗体医薬に協和発酵キリン取組の基盤技術

弁理士 佐成重範 Google検索 SANARI PATENT
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化学合成医薬品の特許切れ集中問題を経て、次世代医薬品たる抗体医薬、核酸医薬品、IpS医療品の開発が進む。協和発酵キリンの今次報告では同社・松田 譲社長が次のように述べている(SANARI PATENT要約)。
1. 協和発酵キリンは早くから抗体医薬を始めとするバイオ医薬に着目し、発酵技術を基盤とする協和発酵キリンの強みを活かせる分野として積極的に取組んできた。
2. 現在、協和発酵キリンでは高活性抗体作製技術「ポテリジェント」「コンプリジェント」「KM-マウス」(SANARI PATENT注: 毒性実験などバイオ実験の各実験目的に適合するように育種されたマウスの種別名)という、抗体医薬製造に関する基幹技術の特許を有する。
3. 特にポテリジェントは、抗体の活性を百倍以上活性化する画期的な技術として、既に国内外の大手抗体医薬プレヤー16社に導出され(SANARI PATENT注: ライセンス供与によるオープンイノベーションの態様と解する)、うち6抗体が臨床開発に入っている。これからの数年間で、より具体的な進展が見られよう。
4. ポリゼント技術を活用した抗体医薬の第1号となる協和発酵キリン創製の新薬候補KW-0761(成人T細胞白血病リンパ腫対象)については、2011-04に新薬申請する予定である。KW-0761は、厚生労働省から希少疾病用医薬品(SANARI PATENT注: オーファンドラッグとして助成対策の対象となる)の指定を受けている。2013年発売を見込んでいる。
5. KW-0761は、その他の疾病にも適応されるように開発が進められており(SANARI PATENT注: 薬効追加と解する)、上記外にも10抗体が前臨床、7抗体が臨床開発に入っている。加えて、他社創製の抗体医薬の共同開発も進捗しており、協和発酵キリンの抗体医薬におけるプレゼンス高まると自負している(SANARI PATENT注: 包括的クロスライセンスの態様かどうかは明らかでないが、優位性に基づく契約条項も考えられる)。
(訂正のご要求は sanaripatent@gmail.com にメール下さい)

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