2011年3月5日土曜日

リチウム資源豊富なボリビアに田嶋経済産業大臣政務官出張結果

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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ラテンアメリカのボリビアは正式名称「ボリビア多民族国」(Estado Plurinacional de Bolivia)、ブラジル、アルゼンチン、パラグアイ、チリ、ペルーに囲まれた内陸国だが、Wikipediaによれば「黄金の王座に座る乞食」(SANARI PATENT考察: 失礼な比喩なので、引用不可)と形容されたほど、豊かな天然資源を持つが貧しい国と見られてきた。経済産業省は、次世代自動車に必要なリチウム資源を豊富に有するこのボリビアに、官民50名から成るミッションを、田嶋経済産業大臣政務官統率のもとに派遣し(2011-02下旬)、その成果を発表した(2011-03-03)。主たる内容(SANARI PATENT要約)は次のように述べられている。
1. 派遣の目的は、次世代自動車の電池に不可欠なレアメタルであるリチウムを豊富に有するボリビアとの資源外交を推進することである。
2. 業界から、三菱商事、住友商事、日産自動車、電池工業会、戸田マテリアル、日鉄鉱コンサルタント、野村総研などが参加した。
3. 現地セミナでボリビアのモラレス大統領が冒頭講演を行い、鉱業冶金大臣・炭化水素エネルギー大臣・開発企画省次官など450名がセミナに参加した。
4. 田嶋経済産業大臣政務官はモラレス大統領と会談し、リチウム資源開発に加えて、地熱発電へのODA供与やオールジャパンでの広汎な協力実施を表明した。
5. 田嶋経済産業大臣政務官とカロ開発企画大臣との会談では、当方より、リチウム応用人材育成の拡大、および、産業振興・地域開発について日本の経験の共有を提案した。先方からは、2010-12の両国首脳会談で日本が円借款供与を表明したラグナ・コロラダ地熱発電プロジェクトについて、早期実施の期待がしめされると共に。リチウム資源開発協力が両国関係の中心テーマであるとの認識が示された。
6. 田嶋経済産業大臣政務官とピメンテル鉱業冶金大臣との会談においては、リチウム資源開発とその産業化について、両国協力の継続・拡大を確認した。また、当方から、新鉱業法下でのサン・クリストバル鉱山の安定創業継続を要請した。
SANARI PATENT所見
途上国では、資源保護主義的な動きも想定されるから、今次ボリビア訪問は日本産業にとっても極めて意義深い資源外交であったと評価する。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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