2010年12月31日金曜日

売上高低迷でも合理化で増益体質

弁理士 佐成 重範   ケータイ検索 SANARI PATENT
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大晦日を迎えたので、一年を回顧すると、「売上高増・営業利益増(赤字から転換)」の企業数と共に、売上高低迷でも収益力を構築し「売上高微減または微増・営業利益著増(赤字から転換)」の企業数が非常に多く、合理化による収益体質の構築が進んでいることは明白である。同時に、それには雇用の合理化も寄与しているのだから、「雇用なき景気回復」は、いわば必然的であり、ただし、この「雇用なき」は「大企業への就職増」が少ないこと意味で、中小企業の求人すなわち雇用は、求職を上回っていることを十分認識する必要がある。大学生の家庭が考える就職は、「大企業への就職」に限定されているから就職難なのである。また、それは無理もないと思われるような企業規模格差が存在することも事実である。
そこで今後の覚悟だが、SANARI PATENTは榊原英資本の「フレンチ・パダドクス」を次のように読み解いたので、箇条書きする。
(1) 市場の一体化がグローバルに進み、国際競争によって商品価格は平準化していく。給与も、そのコストである生活水準も同様である。
(2) 従って、中国やインドの生活水準上昇に対して、日本の給与は逆に、中国やインドの水準に下がるまで下げやまない圧力を受けている。
(3) 中国やインドの経済水準・教育水準が上昇するに伴って、グローバライゼーションの影響を受ける範囲は広がり、ホワイトカラーの仕事もまた、世界的な給与競争の時代になった。(SANARI PATENT考察: ここで「ホワイトカラー」には技術者やプログラマーなどの資格取得者も含むと解すべきで、現に、高度技術者給与のグローバル上昇と、一般技術者の給与平準化が、格差拡大的に進行している)。
(4) 他の誰にもできない何か技術のある人(SANARI PATENT考察: 独占的収益性技術を意味し、工業生産技術に限らずコンテンツ創出なども含む)、あるいは世界的企業の経営者や金融関係者、巨額の資産を活用できる一部の人には、超国境で富が集中している。
(5) グローバリズムの社会は、否応なく人びとを二極化する社会だが、広がるグローバリズムの世界のなかでしか、日本に住む(SANARI PATENT注: 精確には「日本に生まれた」)私たちは、生きていくことはできない。(SANARI PATENT考察: それにもかかわらず、大企業以外では、日本の大学生もその家庭も、海外に職域を求めることを、ほとんど欲しない)。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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