2010年4月18日日曜日

How to Meet 2010 Medicine Patent Problem

大型医薬品の特許切れ2010前後集中への対処
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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10. (承前2010-04-17記事) わが国医薬品産業が目指すべき方向性は、「新薬を効率的に生み出す研究開発力の強化」、「バイオ医薬品等、成長が見込まれ、日本の強みがある技術分野への重点化」、「ベンチャー・周辺産業の育成によるオープンイノベーションの推進」である。(SANARI PATENT考察: オープンイノベーションのパートナーとして、ベンチャー・周辺産業と示されたところに、製薬分野の特異性が顕著に現れている。電機・電子産業や情報通信産業において、大企業間のオープンイノベーションが包括的クロスライセンス契約やパテントプールにより推進されるのと、極めて対蹠的である。) 
11. 少数の大型医薬品(Block-Buster)の売上高が全体の多くを占めるが、これらの特許切れが2010年前後に集中し、画期的新薬の持続的な開発が求められている。すなわち、国内大手4社の海外売上高に占めるトップ10品目の割合と品目当たり米国特許残存年数は、2002年において、62.2%、6.3年であったが、2005年には69.1%、4.2年と加重かつ切迫している。特許切れBlock-Busterの事例として、
11-1 エーザイのアルツハイマー治療剤アリセプトは、2008年度の製品売上高782億円、企業内の売上高に占める割合は10.0%であるが、特許紀元は2010年である。
11-2 第一三共の合成抗菌剤クラビットは、2008年度の製品売上高940億円、企業内の売上高に占める割合は11.2%であるが、特許期限は2010年である。
11-3 武田薬品の糖尿病治療剤アクトスは、2008年度の製品売上高3870億円、企業内の売上高に占める割合は25.2%であるが、特許期限は2011年である。
11-4 同じく武田薬品の高血圧症治療剤ブロブレスは、2008年度の製品売上高2303億円、企業内の売上高に占める割合は15.0%であるが、特許期限は2012年である。
11-5 エーザイの抗潰瘍剤パリエットは、2008年度の製品売上高445億円、企業内の売上高に占める割合は5.7%であるが、特許期限は2013年である。
SANARI PATENT所見
 特許期限切れの問題が、企業により様相を異にし、武田製薬の場合、上記2製品で売上高の40.2%を占めるのに、2011年、2012年に相次いで特許期限切れを迎える。対処方法が注目される。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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