2010年4月28日水曜日

Asia-Pacific Industrial Technology and International Standardization Cooperation

アジア太平洋産業技術・国際標準化プログラムを公表
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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 経済産業省は、「基準認証分野におけるアジアとの新たな連携の在り方」を定めるとして、「アジア太平洋産業技術・国際標準化プログラム」を公表した(2010-04-26)。(SANARI PATENT考察:「基準認証」という用語と「基準認証等」という用語が併用されているが、企業活動や生活活動の合理性・安全性を確保するため、基準・規格を設定して、認証・検査・検定を行うことを意味し、目的上は特に区別する必要はない)。以下その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。
1. 経済のグローバル化が進展し、各国経済の相互依存性が益々強まっている。特に、今後人口減少が見込まれるわが国が持続的で安定的な経済発展を実現するためには、アジア太平洋地域の経済発展を促進すると共に、そらがわが国に波及するよう指向することが重要である。(SANARI PATENT考察: 中国・韓国の電子製品生産・輸出が増大し、日本の世界シェアを製品ベ^スで凌駕する傾向が顕著になってきたが、それらの構成モジュール・部材について、日本の製品が占める比重は、現時点では大きく、「波及」が大きいと考える。しかし、中国・韓国が国内生産を増強すれば、様相が変動する)。
2. 従って先ず、新技術分野における適切な国際標準化、特に基準認証分野における国際権利が重要である。例えば、スマートグリッドや次世代自動車など、新しい環境技術の実用化と普及に対応して、性能・耐久性・安全性などの測定・評価方法の標準化や、インターフェイスの標準化など、適切な標準化が必要である。
3. 米国だけでなく、中国や韓国などのアジア諸国においても、これら分野の技術開発が精力的に行われ、国際標準化におけるプレゼンスを高めつつある。      
SANARI PATENT所見
 国内における基準認証の在り方については、次のように考えられている。
1. 基準認証は、経済活動のグローバル化に伴って、企業活動や消費活動に対し、コストの上昇や選択範囲の制限など、大きな影響を及ぼす。従って、基準認証の制定・運用については、生命・身体・財産の保護など、それぞれの制度が本来目的としている様々な政策目的の達成に支障がないことを前提として、こうした諸活動への影響が可能な限り小さくなるよう配慮することが重要である。
2. 従って、基準認証の見直しに当たっては、個々の制度について、真に国が関与した仕組みとして緯持する必要性を抜本的に見直し、国が関与する仕組みとして緯持する場合においても、行政の関与を必要最小限とする方向で、事業者の自己確認・自主保安を基本とする制度への移行、基準の国際整合化・性能規定化、重複検査の排除を推進する。すなわち、
2-1 対象分野の特性を踏まえた事後措置を整備した上で、事業者の自己確認・自主保安とすることについて検討する。
2-2 基準の内容が、技術革新に柔軟に対応できるよう、仕様規定となっている基準については、原則として全て性能規定化するよう検討する・
2-3 国際規格と整合化するほか、外国データの受け入れ、国際的相互承認を推進する。
2-4 複数の法令に基づく検査を一つの検査機関で受検可能になるよう、検査機関の指定要件を見直す。
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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