2010年3月3日水曜日

WIPO High Level Forum on Global Intellectual Property Infrastructure for Innovation

WIPO High Level Forum on Global Intellectual Property Infrastructure for Innovation 世界知的所有権機関の東京会合(2010-03-01~02)の成果:例えば量子ドットは?
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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 日本特許庁とWIPO(World Intellectual Property Organization)は、2010-03-01~02の二日間、イノベーションの促進に資する知的財産権制度の在り方をテーマとしたフォーラムを、東京で開催した。世界50国以上の特許庁長官級を招いて開催されたこのフォーラムでは、知的財産権制度が有効に機能するための法制度や、人的基盤・情報システムについて活発な意見が交換され、これら諸要素整備の重要性が確認された。
 経済産業省の発表(2010-03-02)によれば、フォーラム冒頭の開会式では、日本政府を代表して松下経済産業副大臣が、WIPOを代表してガリ事務局長がスピーチし、経済発展に資する知的財産権の保護と活用の重要性について発言した。
 その背景には、経済のグローバル化と技術の急速な進歩により、知的財産のグローバルな保護・活用が一層重要性を増しており、知的財産の活用を通じて更なる経済発展を図るための取組が、世界各国で進められているという状勢がある。わが国は既に、APEC閣僚会議などにおいて、「イノベーション促進に資すグローバルな知的財産基盤」るグローバルな知的財産基盤」というコンセプトを提案している。
「グローバルな知的財産基盤」とは、法制度、人的資源、機関・組織体制、情報技術などの諸要素により構成される、国境を越えてのイノベーションを促進するためのインフラである。わが国はこのような考え方に基いて、これまで知的財産権制度に関する人材の育成やIT化などの対途上国支援を行ってきた。
 今次WIPOハイレベルフォーラムは、わが国がWIPOへの拠出金を通じて、日本をホスト国としてWIPOに協力して行ったものである。
SANARI PATENT所見
 イノベーションに直結する知的財産の在り方をグローバルに検討し実践することは、世界経済の発展に寄与し、ひいてはわが国経済の発展にも資するものである。問題は「在り方」の方向性をどのように打ち出すことが、国益にも適合するか、である。ここ数年、わが国デジタルに産業製品等の世界市場シェアは急減しており、例えば量子ドット技術について、「ブラックボックス化と標準化」を主張する向きもあるが、世界標準化は特許権の相互利用を基盤とするものであるから、ブラックボックス化とどのように調和するのか、説明が及んでいない。
(コメントは sanaripat@gmail.com   にご送信ください)

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