2010年3月29日月曜日

Indication of High Function Chemical Textile should be Established 

日本繊維業界の強み、高性能・高機能繊維の特性表示
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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(8) (承前2010-03-28記事) 新市場の創出、用途開発への取組状況は、現在、高性能・高機能繊維についてメーカーがユーザー企業に対し個別にコンタクトしたり、逆にユーザー企業が所要の素材を個別に探すなど、個別企業が行っている。
(9) 一方、北陸地域では、産地繊維産業活性化のため、全国初の広域連携型クラスターとなる「北陸3県繊維産業クラスター」を2009-04に創設し、人材育成分野、研究開発、販路開拓の3分野において、3県連携のスケールメリットを活かした取組を実施している。
(10) 繊維の非衣料用途は、自動車・航空機などの運輸、土木、建築、環境保全、医療、農林水産、電子・情報など多種多様である。繊維メーカーが市場を創出するには、このような多種多様な用途の個別のニーズをタイムリーに把握し、適切な情報を得ることが必要だが、現状では十分に対応できていない。
(11) ユーザー企業にとって、高性能・高機能繊維の特性に関する情報は、繊維メーカーのHP等で提供されるが、これらのデータだけでは多様な個々のニーズに対応するには不十分あり、また、特性などの術語が難解である。繊維メーカー側も、ニーズを十分には把握せず、情報の共有が不十分である。
(12) 繊維の潜在的用途開拓に当たっては、繊維メーカーとユーザー企業とが高性能・高機能繊維の特性に関するシーズやニーズの情報えお共有することが重要である。
(13) 繊維の素材・製品の規格に関しては、その評価試験方法について、繊維メーカーが繊維の開発と共に適用しているものや、繊維の検査機関が適用しているものなど、複数存在する。また、大手ユーザー企業における性能表示では、企業の基準に委ねられ同様の機能・名称を有する繊維製品であっても、機能性の評価方法や性能表示が異なるなど、消費者が製品間の機能の違いを比較し難い場合がある。
(14) 高機能繊維・製品は、日本企業の強みとされる分野であり、また、厳しい環境の中でも市場が拡大している有望分野であり(SANARI PATENT考察:ユニクロのヒートテックが想起される)、高機能性をアッピールして国際競争力を強化すべきである。
(15) 一方、海外では、高機能繊維・製品を海外の技術で評価する国際標準化の取組が活発であり、これに対して、日本企業の強みを明確化し差別化する適切な評価と表示方法の確立が遅れている。(以下次回)
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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