Tokyo Downtown Outlet vs. Department Store
11月百貨店売上高21ケ月連続マイナスと、お台場アウトレット開業への期待
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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おせち料理にもデフレの波で、大阪の百貨店では、少量高品質志向、販売個数は前年並みとしても、売上高は減少という(産経2009-12-13)。
NKHTV「カワイイTV」(2009-12-12)には、新宿伊勢丹のガールズパワー達の新制服「膝上15cm」を始め、デパ地下開発のモバイル会員クリスマスト特製ケーキ試食会、キャラクター催事(さいじ)で集客など、百貨店の熱気も高まっていると放映した。
さて三越・伊勢丹HDの上半期報告書は、次のように述べている(SANARI PATENT要約)。「雇用情勢や所得環境の一層の悪化などで、個人消費は依然として低迷が続き、三越・伊勢丹HDの業績も極めて厳しい状況で推移した。今後も厳しい環境が続くと思われるが、顧客に感動される百貨店本来の価値を提供することで、世界随一の小売サービス業グル-プ実現を目指す。具体的には、
1. 三越
1-1 日本橋本店では、三越の象徴にふさわしいプレステージストアを確立する。
1-2 銀座店を増床し、銀座有楽町地区最大規模の商業施設とする。
2 伊勢丹
2-1 新宿本店では、世界最高のファッションデパートを確立する。
2-2 支店では、品揃えや業務オペレーションを標準化したユニットショップにより地域顧客のニーズに即応する。
一方、ロイターによれば、日本百貨店協会が18日に発表予定の11月の全国百貨店売上高は、21月連続のマイナスとなる見込みである。またYahoo―産経によれば、近鉄百貨店は異業種に社員を派遣してノウハウを蓄積し、業容を拡大する。
他方、東京都江東区・お台場エリアのヴィナースフォートがリニューアルサレ、アウトレットフロアがオープンしたが(2009-12-11)、都心性と専門店併存、ブランド店に出品前に低価販売など、魅力に富む。
SANARI PATENT所見
三越・伊勢丹HDは「対処すべき課題」として「消費者の生活防衛意識は更に強まる一方で、業態を越えた企業間の顧客の争奪戦は更に激しさを増す。三越・伊勢丹HDは一人ひとりの顧客のご満足の最大化を図り、顧客の生活の様々なシーンでお役に立つことを通じて、顧客にとってなくてはならないマイデパートメントストアを実現する」旨を述べているが、具体性を欠く感がある。百貨店の「百貨」にふさわしい品揃えが有れば、ワンストップ的価値があるが、単価の低い日用品(例えば裁縫道具、安い単機能体重計、孫の手、踏み竹)が姿を消している。三越のインターネット販売には低価な品も見受けるが、「上質」を売り言葉にするならば、歳暮のネット販売などは、贈られた先が百貨店の包装を喜ぶ風習が残存しているので、奏効するかも知れない。
いずれにせよ、消費も構造改革が急速に進行しており、「デフレの申し子といわれた牛丼チェーン」すら、吉野家の既存店売上高が10月連続マイナスと伝えられる(Yahoo フジサンケイ2009-12-12)など、内食化への変貌がみられ、トレンド考察が極めて重要である。
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ラベル: 百貨店 三越 伊勢丹
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