MITSUI BUSSAN to Become a Global Enabler Changing its Business Model
仲介業からバリューチェーン各段階事業展開のビジネスに転換
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
Other Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
Other Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
三井物産の飯島彰己社長が、対投資家説明会で同社のビジネスモデルの変遷と動向を語った(2009-12-09:赤プリにて)。三菱商事と共に覇権を争う総合商社の雄というのが常識で、重厚長大産業や鉄鉱石・原油等の資源関連に伝統的に強いと評されてきたが、「覇権を争う」相手は欧米資本のみならず華僑・印僑の商才に富むアジア新興国やアラブ資本も加わると共に、日本独特と評された「総合商社」の機能についても、その在り方が時流と共に変動を要請されてきた。加えて今次世界経済変動への対応が緊急の課題になっている。
そこで三井物産・飯島社長は先ず、「口銭主体の仲介業は、もはやビジネスの主流ではなくなり、バリューチェインの各段階で事業を展開し、付加価値を高めるビジネスに転換している」として、「総合的なソリューションの提供」と「国内外の有力企業との戦略的なアライアンスの構築」とにより、「総合力の発揮、バリューチェインにおける取組」を展開すると述べた。
バリューチェインとは、「原材料の調達から製品・サービスが顧客に届くまでの企業活動を、一連の価値(バリュー)の連鎖(チェーン)として捉える考え方で、バリューチェインを分析することにより、自社の価値創造活動でどの部分が強みなのかを発見することができる」と説明した。
事例として自動車のバリューチェインの実例を開発・調達・生産・流通・販売・サービスの各段階の総合について、原材料生産者、素材メーカー、部品メーカー、完成車メーカー、輸送、卸売代理店・小売ディーラーに至る過程への関与を示すと共に。組織活動の全般については、次のように示した(SANARI PATENT要約)。
1. 金属資源本部→ 金属資源権益の拡大・安定供給体制の構築、レアメタルの資源権益拡大、メタルスクラップを中心とするリサイクル事業の拡張
1-1 鉄鉱石の生産事業→ 豪州での鉄鉱石生産
1-2 ニッケルの生産事業→ ニューカレドニアでのニッケル開発・生産
1-3 メタルリサイクル事業→ 世界最大の総合リサイクル企業・シムスメタルマネジメントへの出資参画
2 エネルギー第一・第二本部→ 原油・ガスの権益拡大・安定供給体制の構築、石炭の権益拡大・安定供給体制の構築、バイオエネルギーや排出削減事業など環境問題や新エネルギーへの取組
2-1 ニュージーランドの原油開発生産事業
2-2 サハリンⅡLNG・原油開発生産
2-3 豪州の石炭開発生産
3 プロジェクト本部→ 海外発電事業など公共性の高いサービスへの投資、鉄道リースを米国・欧州・ブラジルで展開、コンテンツ強制の高い基礎産業や社会基盤の整備・充実に取組
3-1 英国で火力発電に投資
3-2 ドイツで機関車リース事業を展開
3-3 羽田貨物ターミナル事業
4 食料・リテール本部→ 食料資源の確保・安定供給体制の構築、食の安心・安全の提供
4-1 米国西海岸の小麦輸出エレベータ
4-2 中国の海老養殖場
4-3 ブラジルの大豆・トウモロコシ生産に投資
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)
ラベル: 三井物産 飯島彰己 バリューチェイン
0 件のコメント:
コメントを投稿
登録 コメントの投稿 [Atom]
<< ホーム