2009年12月2日水曜日

Specific Results by Technology Subsidy Stressed by METI 

温室効果ガス削減に向けた技術助成の必要性を強調
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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 行政刷新会議の経済産業省関係・事業仕分けは2009-11-30に公開で実施され、住宅用太陽光発電導入支援対策補助金(要求額412億円)に対して、補助金の委託先に問題ありとして予算計上見送りを決定し、ものづくり中小企業製品開発等支援補助金(同75億円)に対して効果の検証ができていないとして、予算計上見送りと決定するなど、9事業について廃止または計上見送り、18事業について整理・削減を決定したので、今後の復活可能性および復活不可能部分についての対処に関心が向けられることとなった。
22.(承前2009-11-28記事)温室効果ガス削減について経済産業省は、「Cool Earthエネルギー革新技術計画」における21の重点技術(二酸化炭素回収・貯留技術(CCS)、革新的太陽光発電技術、超高効率ヒートポンプ技術等、および、イノベーションプログラム等により、環境エネルギー分野を中心に研究開発予算の重点化を実施する。このような国としての重要な政策分野において、革新的な技術の研究開発を最も効果的な体制で推進する。→ SANARI PATENT所見→ 経済産業省は、100%国費による研究開発の考え方について次のように述べている。「環境エネルギー等、政策的に重要な分野で、2020年までの温室効果ガスの削減等の政策目標を実現していくため、国として研究開発を推進する。そのため、大学、公的研究機関、民間企業等から最も効果的な実施主体を公募等を通じて選定し、国として研究開発を委託する。」
 民間への補助(2/3補助、1/2補助)の考え方については次のように述べている。「民間企業が行う研究開発で、わが国産業技術力の強化や、中小企業の技術力向上等の解決に資するものについて、国が、民間企業に補助する。このうち、2/3補助は、中小企業・ベンチャー企業等の資金力の弱さを補完する場合、および、実用化に向けて技術的課題が相当程度ある等により、不確実性が高いものについて行う。また1/2補助は、実用化に向けて技術的課題が相対的に少なく、不確実性が低いものに対して行う。」
 100%国費による研究開発の成果例として次のように述べている。
22-1 太陽光発電の基盤技術の開発: 昭和50年代から開始し、世界最先端の技術を確立し、平成20年までに214万kWを導入した。今後2020年までに、住宅用を中心に更に20倍以上に拡大し、累計1500万トンのCO2削減に寄与する。
22-2 リチウムイオン電池の基盤技術の開発: 平成4年に開始し、世界最先端の技術を確立した。現在、パソコン、ケータイ等に広く活用され、今後は、電機自動車に関する広く用いられ、2020年には普及1台当たり1200kgの温室効果ガス削減に寄与する。
22-3 ヒートポンプの基盤技術の開発: 昭和59年に開始し、省エネ効果で世界最先端の技術(1台当たり約30%の省エネ)を確立した。2020年までにCO2冷媒ヒートポンプ給湯機900万台(2009-03末174万台)の普及を目指す。
 2/3補助の研究開発成果例として次のように述べている。
22-4 中小ベンチャー企業による小型風力発電機システムの実用化
22-5 光ケーブルテレビ用半導体の実用化
22-6 光ファイバー通信網の装置部品
 2/3補助の研究開発成果例として次のように述べている。
22-7 バイオマス・エタノール製造技術の実用化
22-8 金属部品等に対する高機能な表面処理技術の実用化

 上記のような具体的成果の提示が、事業仕分けに合格するため有効と見られる。(以下次回)
(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)
 

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