2009年12月6日日曜日

KOBE Steel Group Developing Next Generation Electrics, Hybrids Vehicle Concept 

神戸製鋼が世界鉄鋼協会自動車分科会で次世代自動車車体コンセプト開発
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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 神戸製鋼の上半期報告書は、前年同期対比では売上高33.9%減、営業、経常、当期純損益のいずれも損失で、今後の見通しとしても、「神戸製鋼を取り巻く環境は、一年前に比べ落ち着きを取り戻しつつありますが、今後、各国政府による景気刺激策の効果が途切れた場合に、いわゆる二番底に陥る不安が拭えないなど、経済情勢は依然として不透明な状況です」と、極めて慎重である。

 一方、業務の海外展開や、次世代自動車工業の構造変革に対応する研究開発には積極的である。報告内容(SANARI PATENT要約)を見ると、
1. 神戸製鋼が所属する世界鉄鋼協会のWorld Auto Steelが、次世代電気自動車、ハイブリッド車の車体コンセプトの開発について中間報告した。2020年時点での実現可能性、コストに基いて車体の駆動系を選択し、仕様を検討したが、今後、詳細な設計と最適化を実施し、新たな車体構造を開発する(SANARI PATENT考察: 自動車の概念が車体・蓄電池・電動装置の組立産業化し、電気自動車が情報機器、移動拠点化するに伴って、鉄鋼業者自体が自動車メーカーする可能性も大きいと考える)。
2. 神戸製鋼は、ドイツの大手伸銅メーカー・ウィーランド社に、半導体リードフレーム用銅合金「スーパーKFCシリーズ」3品種の製造販売に関するライセンスを供与する契約を締結した。「スーパーKFCシリーズ」は、主にIC向け半導体リードフレーム用の新合金として、次世代の世界標準の地位を確立すべく、神戸製鋼が2006年に開発したオンリーワン製品である。
3. 神戸製鋼は、インド西ベンガル州コルカタ市に、鉄・非鉄圧延、連続鋳造、プレス機械など製鐵機械のマーケティングおよび販売支援を行う「Kobelco Macienery India Private Limited」を設立した。神戸製鋼の製鐵機械事業にとって、インドの成長市場を取り込むことは、最重要課題であり、インドにおける製鐵プラント建設地が集中するベンガル湾沿岸のコルコタに拠点を設立することにより、事業を拡大する。
SANARI PATENT所見
 売上高のうち5.5%程度の比重ではあるが、電力卸供給事業が、「電力単価に転嫁される石炭価格の上昇」により売上高が増加し(前年上半期比22.9%増)、原価償却費の減少によって、営業利益は前年上半期比22億円増益の99億円を計上している。スマートグリッドの一環として、この部門の発展も望ましい。
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