2009年10月25日日曜日

Three Major Problems Japan Patent Office Faces

 わが国特許庁が直面している三つの課題
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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14.(承前2009-10-21記事) 特許庁が抱える三つの課題に対するSANARI PATENT所見:
「特許審査の迅速化」「特許の質の向上」「オープンイノベーションに対応した特許システムの構築」を特許庁は掲げているが、その問題意識が明確でない。「特許審査の迅速化」は、「選択的迅速化」であって、選択基準の明確が先ず必要である。「特許の質の向上」は、「質の向上」の意味が誰にも明確でない、「オープンイノベーションに対応した特許システムの構築」は、特許要件の革新に及ばなければ意味をなさない、
14-1 特許審査の迅速化をめぐる世界動向
14-1-1 世界の特許出願数と外国出願が占める割合
 現在、世界の特許出願総数は、年間約180万件で、10年前の120万件から5割増となっている。現在の180万件のうち4割・約75万件が外国への出願である。
14-1-2 各国に重複して出願されるケースの増加
 2007の実績について見ると、
14-1-2-1 日米欧中韓では、約30%が相互に重複している(約141万件中、約42万件、約30%)。
14-1-2-2 日米欧では、約25%が相互に重複している(約99万件中、約25万件、約25%)。
14-2 特許審査ハイウエイ(PPH)の構築進む:
 世界的な特許出願増による審査待ち期間の長期化に対処するため、わが国特許庁は日米特許審査ハイウエイの構想を内閣知財戦略本部と共に推進し、米国特許商標庁の同調を得ているが、この構想は欧州特許庁、英国、ドイツ、カナダ、韓国、ロシア、オーストラリア、デンマークと拡大し、相互のネットワークを構成しつつある。
 特許審査ハイウエイは、「海外での早期権利化」「各国特許庁の審査負担の軽減」「審査の質の向上」の効果を持つべきであるが、その具体的実証が未だ明示されていない。個別出願で、その利益を享受するものは続出すると考える。
14-3 世界特許審査のワークシェアリング(以下次回)
(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

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