2009年9月27日日曜日

Control of Patent Examination Onset Relates to Various Needs 

審査着手時期の多段階化
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 今回から「審査着手時期の多段階化」を検討対照とするが、問題の要点を特許庁は次のように述べている。
「出願人が特許審査を受けるに当たり、その審査着手時期には様々なニーズが存在する。早い権利化のニーズがあるものとして、iPS細胞に代表される国際的な競争が激化している研究分野における発明や、ライフサイクルが短い発明、早期に事業化を予定している発明などが挙げられる。一方、国際標準化に関連する分野、医薬品や基礎研究など、製品化・実施化に時間のかかる分野では、遅い権利化のニーズもある。」
「早い権利化のニーズについては、早期審査制度、スーパー早期審査制度により、出願人が望むタイミングでの迅速な審査着手が可能であるが、遅い権利化のニーズに対応する制度は、現在のところ設けられていない。」
「上記の観点から、遅い権利化のニーズに応える制度導入の必要性について、遅い権利化のイノベーションへの悪影響、出願人のニーズと第三者の監視負担のバランス、過去の制度改正の趣旨との整合性を考慮しつつ検討する必要がある。」

108.(承前2009-09-25記事) 実施ができるようになるまでに時間がかかる医薬品等については、費用がかかっても、審査着手を繰延べられる制度があることが望ましい。
109. 技術分野によってニーズに相違があるのではないか。
110. 繰延を導入すると、制度が複雑になる。
111. 出願人に、発明を権利化する意思があるかどうかを、第三者が見極められるようにすることが必要である。審査請求期間を長くするべきではない。
112. 審査着手時期の多段階化については、審査だけに限られない幅広い視点で、細部まで検討してみないと分からない。
113. ワークシェアリングの観点から、タイムリーな審査が重要である。審査着手時期をいたずらに延ばすことには疑問がある。
SANARI PATENT所見
 仮出願制度を望む一般の声のうちには、とにかく発明を他社に奪われたくないという願望と、出願に伴う公開を避けたいという願望などが混在している。
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