2009年7月29日水曜日

METI Releases Strategy to Securing Rare Metals 

経済産業省が「レアメタル確保戦略」を公表(2009-07-28)
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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1. 経済産業省(担当:資源エネルギー庁資源・燃料部鉱物資源課)が「レアメタル確保戦略」を公表した。知財開発に密接に関係する。すなわち、レアメタルは、自動車、IT製品等の製造に不可欠な素材であり、その安定供給は、わが国製造業の維持・強化の観点から極めて重要である。既に「新経済成長戦略フォローアップと改訂」(2008-09閣議決定)において「資源確保のみならずリサイクル等をも含めた総合的なレアメタル確保戦略を策定する」ことが決定されている。従って、経済産業省は、2008-10から総合資源エネルギー調査会鉱業分科会を開催し、意見公募を経て今次発表に至った。以下その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。
 なお、鉱業分科会の会長は東大大学院・渡辺徹郎・理学系研究科地球惑星科学専攻教授、委員として業界から、井手三菱マテリアル社長、大橋日本電線工業会会長、岡田日本鉱業協会会長、小塚三菱商事常務、鮫島石灰石鉱業会会長、嶋新日鉄副社長、相馬古河機械金属社長、中山日本伸銅協会理事、永井みずほ銀行常務、八幡日本自動車工業会調達委員会委員長、本多電子情報技術産業協会電子材料委員会顧問、松田社会経済生産性本部エネルギー環境部参与、松田日本メタル経済研究所理事長、吉川DOWA HD会長が参加している。
2. レアメタル確保に関する基本的考え方: レアメタルは高付加価値・高機能製品の製造に必須の素材であり、その安定供給はわが国製造業の国際競争力の維持・強化のため極めて重要である。特に今後の普及が期待されるハイブリッド自動車のモーター、蓄電池、また、太陽光パネル等の新エネルギー分野や高効率照明等の省エネルギー分野、さらに、燃料電池用触媒等の環境対策分野でのレアメタル需要の拡大が見込まれており、これらわが国の産業競争力を支える製品の部材に使用されるレアメタルの安定供給確保の重要性が高まっている。
3. レアメタルの特殊性: レアメタルは、「地球上の存在が稀であるか、技術的経済的な理由で抽出困難な金属のうち、現在工業用需要があり今後も需要があるもの、および、今後の技術革新によって新たな工業用需要が予測されるもの」であって、現在は31鉱種を対象としている。(以下次回)
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