2009年7月14日火曜日

Business Cycle Factor and Economy Structure Factor Affect Japan  技術立国日本に対する景気循環要因と構造的要因
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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8.(承前2009-07-13記事)競争モデルの変化:
 世界の最先端研究開発モデルは現在、競争モデルの変化に伴って、一つの企業・組織内に閉じた研究開発システムから、外部との戦略的協業を前提とし、多様な要素技術の組合せの中で、競争と協調を織り成す重層的なモデルに変化している。
 一方、従来型のイノベーションモデル(明確な目標モデルに基づく技術改良型)を踏襲してきたわが国においては、産学連携を含め研究開発の外部利用率が低いなど、一つの企業・組織内に閉じた研究開発システム(自前主義)が主流になっている。外部活用は検査分析サービスなど労働作業的な業務の外注にとどまり、研究開発費における外部委託率は6%程度である。1990年代後半以降、産学連携が強化されつつはあるが、川上の材料メーカーと医療サービスとの連携など業種を超えた連携は活発でない。
 従来型モデルでの過去の成功体験の印象が強いということもあって、新たな価値観、社会ニーズに基づく社会や新製品・新市場のコンセプトの創出や、外部との戦略的な協業を前提とした研究開発モデルへの対応は必ずしも進んでいない。従って、新しいコンセプトを樹立し、それに向けて組織や業種・技術分野を超えた連携を構築することによって次世代のイノベーションによる新しい市場を開拓する経験・仕組み・人材に乏しい。例えばアポロ計画、IT社会、ヒトゲノム計画等は欧米に依存する傾向が強いままである。
9.国の研究開発政策:
 国の研究開発政策においても、70年代には大型プロジェクト制度、80年代には次世代プロジェクト制度等によって近似の業種内の共同研究による先端技術の高度化、例えば、超LSIプロジェクト(1976~1980、官民で700億円投入)ではIBM Future System構想に対抗した民間5社と旧電子技術総合研究所がメガビットクラスのDRAM製造技術を共同研究し、歩留り向上による生産性向上を達成し、80年代から90年代にかけて日本のDRAMが世界市場を席巻したというような事例も多いが、サービス業等川下企業と材料メーカー等川上企業との異業種連携など、業種を超えた連携は活発でない。
10. 技術立国日本の負の要因:
 上記の景気循環要因と構造的要因の二つの負の要因によって技術立国日本は危機的状況に在る。以下その対策を求める。
(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)
 

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