2009年7月17日金曜日

Acquisition of De-Fact Standardization by Cooperation Strategy  

協調戦略によるデファクト標準化と競争力確保戦略
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 協調は競争力強化の手段として位置付けられる。これは当然のことである。
12-6(承前2009-07-16記事) 参加者を拡大するための協調:
 多様な研究開発主体がそれぞれ専門化した技術・知恵を持ち寄って協業し易くするためには、要素技術間の相互接続性が必要である。特に、社会や生活の高度化に伴ってIT、家電機器、自動車、医療など、あらゆる製品・サービス分野においてデジタル化とネットワーク化が進展し、様々なサービスを構成する製品や部品間で相互接続性の確保が求められる。そんため、外部仕様インターフェース情報の公開、共通化すべき技術仕様部分の標準化など、多様な研究開発主体が協業できるための技術面の環境整備が重要である。一方で内部仕様は、知的財産権やブラックボックス化によってコアの要素技術を保護しつつも外部仕様を積極的に公開bことにより、製品サービス間の相互依存性を高め、デファクト標準化等を図ることが戦略的に一層重要となりつつある。(SANARI PATENT考察: デファクト標準化を達成するために協業が必要なのである。)
12-7 「協調」の上に築く「競争優位」の強化
 研究開発投資による収益力強化ためには、協調プラットフォームの上に、独自技術の強化によって、新製品・新市場開拓の競争力を築くことが鍵となる。従って、多様な研究開発主体が競争に参加し主導権争いを展開するオープンイノベーション下において、以下の二つの技術領域において独自技術を強化する研究開発支援が必要である。(SANARI PATENT考察: 実際は協業を経てデファクト標準化を達成する要素技術と、独自技術の双方を備えている場合にのみ協業の戦略的意義がある。デファクト標準化達成後は協業の相手方は直ちに、独自技術による競争の相手方となる)。
12-7-1 コアとなる要素技術の研究開発力の強化
 製品の最終性能の鍵を握るキーデバイス技術力の研究開発を強化することが重要である。こうしたコアとなる要素技術は、協調の上に築かれることによりその技術を活用した新製品・新市場を拡大すると共に、競争力の原泉となる内部仕様は特許化やブラックボックス化によって守ることもできるから、研究開発投資に対する収益力の向上に大きく貢献する。
12-7-2 システム設計技術の研究開発力の強化
 要素技術の組合せによって新たな高付加価機能を発揮する製品・サービスを生み出す「全体設計システム」の技術が重要である。収益力の向上に大きく貢献する。
(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

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