2009年6月16日火曜日

JPO Reports the Actual Conditions of IP Activities

JPO Reports the Actual Conditions of IP Activities in Various Fields 各分野における知的財産活動の実態
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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3. (承前2009-06-15記事) 重点8分野における特許出願状況:
 政府は、ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー・材料の4分野を重点推進4分野として戦略的に技術開発する方針を定め、この4分野に加えて、推進4分野であるエネルギー、ものづくり技術、社会基盤、フロンティアを含めた8分野については、重点分野として効果的・効率的な研究開発と、研究成果の権利化を促進し、戦略的に知的財産権を確保するものとしている(SANARI PATENT考察: 8分野筆頭のライフサイエンスが国民医療に直結する医療分野について、知的財産権確保の方策が漸進的であることを、米国特許制度との対比において、速やかに是正すべきである)。

4.重点8分野の日米欧比較:
 2006年に日米欧中韓で出願公開または公表された重点8分野の特許出願を分野別に集計すると、ライフサイエンス、フロンティア以外の6分野において、日本国籍による出願公開または公表件数の合計は、欧米国籍の割合を上回っている。

5.わが国における重点8分野の出願公開または公表件数の推移:
 わが国での全技術分野の出願公開または公表件数は、2007年・37万9560件、2008年・37万4019件と横ばいであるが、ライフサイエンス、ナノテクノロジー・材料、ものづくり、社会基盤の4分野の件数は、2007年から2008年にかけて増加している。また、全技術分野の件数に対する重点8分野の件数の割合は、2007年・45.6%から、2008年・47.4%に増加している。

6.三極コア出願の日米欧比較
6-1「三極コア出願」の定義:
グローバルな権利取得に向けた取組を測る指標として、日米欧いずれかの国になされた特許出願であって、その出願を優先権の基礎にして他の二極の両方に出願がなされたものを「「三極コア出願」と定義する。
6-2 三極コア出願件数の推移(以下次回)

SANARI PATENT所見
「三極コア」と共に中韓を加えた「五極コア」の考察が必要である。中韓の対日米欧出願増と共に、米国の対中国出願も著増している。
 中国の創新(イノベーション)、M&Aによるブランド獲得、引進来(外資導入)と走出去(海外進出)の結合による競争力強化などの、金融危機契機の政策の一環としての中国特許戦略が注目される。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)

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