2009年6月15日月曜日

Innovation Policy of China in the IP Field

 各分野の知的財産動向
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
Sub Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 中国における特許出願の活発化が前述によって明確であるが、「イノベーション」を中国語では「創新」と表記していることからも、創造重視が窺われる。

2(承前2009-0614記事)わが国における知的財産活動
2-1 企業等における知的財産活動
2-1-1 2007年度のわが国企業等における知的財産担当者数は48万人で、2003年度から増加傾向にあるが、短期的には大きな変化はない(SANARI PATENT考察: 今次経済危機を契機とする企業合理化によって、弁理士等の知的財産要員を企業内要員とするか、特許事務所にアウトソーシングするかの選択がなされる。更に基本的に、知的財産の自社開発と、M&A、オープンイノベーションの選択が活発になり、企業が内包する知的財産要員数が変動する)。
2-1-2 2007年度のわが国企業等の知的財産活動費は、2006年度比0.6%増の8904億円である。
2-1-3 2007年度の特許権利用率(利用件数/所有権数あ
は50.1%と、初めて5割を超えた。

2-2 大学における知的財産活動
2-2-1 2008年の大学および承認TLOからの特許出願件数は7600件である(SANARI PATENT考察:わが国同年特許出願総数の1.94%に過ぎず、論文優位の学風と言えよう)。2002年には2000件弱であったが、2005年にかけて急増し、その後は横ばいで推移している。
2-2-2 2008年に審査結果が出たもののうち、特許付与されたのは6割で、全出願の平均値より高い。
2-2-3 大学および承認TLOにおける特許権の実施件数は、2007年に4400件、実施料収入は同年に7億7400万円である(SANARI PATENT考察: 特許出願やライセンスを行っている大学の数が少なく、また特定の大学に偏在している)。      
2-2-4 2008年のPCT出願(企業・大学全て)上位500中に、わが国の大学は3大学がランクインしている(SANARI PATENT考察: 500中に、カルフォルニア大学34位345件、マサチューセッツ工科大学86位189件、テキサス大学95位158件、海外8大学が有って、東京大学246位71件が見出せることを指摘しているのだが、上位3大学が全て米国であること、東大の格差が著しいことが却って目立つ)。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム