Financial Policies of G8 for Economy Crisis
主要先進国の金融危機対策財政とわが国来年度(2010年度)基本方針
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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6(承前2009-06-07記事)2008年秋の世界的な金融危機後、成長や雇用を支えるために財政政策が重要であることは、国際社会の共通認識となり、主要先進国においては、財政規律を一時的に緩和し、大幅な歳出増や一時的減税などの措置を講じている。(SANARI PATENT考察: 前述「3T」の「Temporary」が繰り返し強調されている)。本年(2009)4月の第2回金融・経済G20においても、現在行われている財政拡大が来年(2010)までに5兆ドルに上ることを確認し、成長回復のため必要な規模の継続した財政努力が合意された。
7 米国では本年(2009)2月、「米国再生・再投資法」が成立し、平成31年度(2019年度)までの10年間で7870億ドル(75.6兆円:うち歳出措置47.9兆円、減税措置27.6兆円)の景気対策を講ずることとされた。(SANARI PATENT考察: わが国の場合、2年度間(2008~2009年度間)に27.4兆円の財政措置と解する)。
8 英国では2008-11および2009-04、平成21年度(2009年度)までの総額200ポンド(3.1兆円)超の景気対策が発表され、これまでの財政規律は一時的に逸脱するとしている。
9 フランスでは2008-12にフランス経済刺激プラン、2009-02に雇用・中低所得対策が発表され、2009~2010の2年間で総額291億ユーロ(3.9兆円)規模の措置を講ずる。
10 ドイツでは2009~2010の2年間で総額800億ユーロ(10.6兆円)規模の措置を講ずる。
11 翻ってわが国財政の現状は、景気対策に伴って2009年度一般会計予算の歳出が102.5兆円と、過去最大の規模になったが、税収は、法人税収の大幅減等によって46.1兆円にとどまっている。この結果、他の収入を含む歳入58.4兆円との差額44.1兆円(102.5-58.4)を国債で賄い、公債依存度(SANARI PATENT注:財政審議会原文が、「国債」でなく「公債」と称している)は43.0%と、過去最悪の水準にある。
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