2009年6月13日土曜日

Activation of the “Set In Software Industry” Stressed by METI 

「組込みソフトウェア産業活性化プラン」(2009-06-11)を経済産業省が発表
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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「組込みソフトウェア」は、自動車、携帯電話、情報家電、ロボット等の機器固有の機能を実現するソフトウェアである。組込みソフトウェアを組み込んだ機器を「組込みシステム」と呼ぶ。組込みソフトウェアは、製品の製造段階で、その製品の製造業者により実装(ROMなどに内蔵)され、その製品のユーザーによる追加・変更・削除が原則的に行えないソフトウェアである。

 経済産業省(担当:商務情報政策局情報処理振興課)は、わが国の製品輸出額の6割近くを占める製品に組込みソフトウェアが実装されていることから、ものづくりの基盤を成している組込みソフトウェア産業の特徴および位置づけを整理すると共に、現下の経済情勢を踏まえつつ、組込みソフトウェア産業が今後発展していくために求められる取組を検討し、その取組を支援する施策をまとめて、公表した(2009-06-11)。

 公表の標題は「組込みソフトウェア産業活性化プラン」で、副題を「受託型からプロダクト型の産業へ」としている。主文では次の4点を述べている(SANARI PATENT要約)。
(1) 組込みソフトウェアは、自動車のエンジン制御、安全制御、情報家電の通信制御、映像・音声制御等を担うソフトウェアで、中小企業が、その開発に重要な役割を果している。自動車の製造コスト中、組込みソフトウェアを含むエレクトロニクスは、15~50%を占めている。
(2) 国内組込みソフトウェア開発費は年間4.2兆円、2004~2009の平均成長率は15%で、規模の拡大が近年著しい。
(3) 組込みソフトウェア産業は、わが国が高い国際競争力を有する自動車、情報家電等を支える産業であることから、現下の経済情勢を乗り超えて今後益々発展することが求められる。
(4) 「組込みソフトウェア産業活性化プラン」では、組込みソフトウェア産業が、受託型からプロダクト型の産業へと発展し、グローバルにも展開していくために求められる取組について、技術開発や人材育成、ビジネスマッチングなどの観点から、幅広く検討し、その取組を支援する政府等の施策をまとめている。

SANARI PATENT所見
 このプランは、今後における重要な取組として「ビジネスマッチング」(組込みソフトウェア市場の拡大に向けた連携)、「技術・製品の開発」、「国際展開」(国際標準化)、「人材育成」、「経営の安定化」を掲げているが、国際市場での高シェアを国際標準化によって確立する戦略が強力でないこと、組込みソフトウェアの主要な部分を担う中小企業経営が安定を欠くことは、今後の国際競争熾烈化において致命的であり、本プランの早急かつ強力な実施が緊要である。
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