2009年6月29日月曜日

Denki Kogyo Co. in the Fields of Mobile Telecom and High Frequency 

移動通信および高周波部門における電気興業の業況
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 電気興業(東証1部)の今次株主総会決議報告が届いたので、現下の経済情勢における移動通信と高周波部門の動向を、同社の業況を通じて考察する。なお、電気興業の2009-03期業績は、売上高573億円(前年度583)、営業利益50億円(47)、経常利益52億円(51)、当期純利益22億円(24)と表示されている。会社四季報は「特色」などについて、「大型通信アンテナの製造・工事、地上デジタル放送関連で注目、高周波焼き入れ技術にも特色、鉄塔など放送関連は高水準を維持、移動体は第三世代ケータイ向け工事のピークアウト」など(要約)を指摘している。
 進藤社長の今次メッセージから先ず摘記する。
1. 移動通信関連では、第3世代向けの設備投資ハピークを過ぎたと捉えているが、通信紛失向上のための設備投資需要は高水準で推移している。2009-03期は、特にアンテナ関係の需要が堅調で、期初の見通しを上回る売上高となった。
2. 放送関連では、地上デジタル放送向けの設備投資が急速に進められ、中継局の規模は小さくなったが物件数が非常に多く、高水準で推移した。
3. 2009-03期の年度後半から自動車関連業界が失速し、高周波事業の環境は厳しくなった。
4. 2010-03期の見通しは、
4-1 高周波関連は自動車関連業界の設備投資急減に伴って大きく落ち込む。
4-2 放送関連は、設備投資の高水準が保たれ、2009-03期を若干下回る売上高を想定する。
4-3 移動通信関連は、通信品質向上のための需要は引続き見込まれるが、全体としてはLTE(Long Term Evolution:ケータイの高速データ通信仕様)等の新需要発生までの端境期と考える。
5. LTEは基地局アンテナを複数利用してデータ通信を高速化する方式が検討されており、電気興業製品への需要も増加が期待される。
6. また、2012年以降の800MHz帯の周波数再編に伴って、新周波数が移動通信向けに割り当てられる計画で、新たな需要発生が見込まれる。
7. 放送関連においても、アナログ放送終了後に空いた周波数等をテレビ放送以外の放送に利用することが計画されており、設備投資が見込まれる。
SANARI PATENT所見
 新たな高速無線通信規格であるWiMAXへの電気興業の対応にも注目すべきである。ADSL並みの高速が期待される。
(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

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