2009年5月3日日曜日

Trends of Patent Application for the Internet Search Technology 

特許庁(JPO)「インターネット社会における検索技術」の考察
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
Sub Site http://patentsanari.cocolog-nifty.com/blog
Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 インターネット検索技術に関する特許出願のグローバルな傾向は、新世紀初頭において出願総数がピークに達し、日米が並進していたが、その後は米国勢い(SANARI PATENT注:「勢」は日本特許庁の用語で「米国勢」は「米国側」の意味)が優勢である。以下、標記報告(2009-04-01)の内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.「インターネット社会における検索技術」の定義
  単に「インターネット検索」という用語を普及させる方がよいと思うが、上記を次のように定義している。
「インターネットを利用し検索式を与えることで情報を抽出する仕組みであって、インターネット上で流通する情報の中から収集した情報、またはインターネットを経由してアクセスできる情報を対象として、検索機能を実現する上で必要な技術」

2.出願人国籍別のインターネット検索特許出願動向
 1990~2006の日米欧中韓特許庁へのインターネット検索特許出願件数は13,156件に達したが、出願人の国籍別にみると、米国籍が6343件(48.2%)、日本国籍が3863件(29.4%)、欧州国籍1407件(10.7%)、韓国籍640件(4.9%)、中国籍299件(2.3%)、その他604件(4.6%)である。

3.日米欧中韓における出願件数の収支を見ると、同じく1990~2006において、
3-1 米国への出願が5759件で最多、次いで日本への出願が3368件。
3-2 日本勢の米国への出願件数は514件で、米国勢の日本への出願件数393件より多いが、米国勢は欧州に対して、日本への出願件数の2.5倍の977件を出願している。
3-3 米国勢は、欧州、中国、韓国への出願件数において、各最高のシェアを示している(欧州49%、中国41%、韓国32%)。

4.技術区分別の出願件数
4-1 米国勢からは、特にメディアデータ解析技術に関する出願が多い。
4-2 メディアデータ解析技術のうち、画像・映像や地理。地図データの解析技術については、日本勢が米国勢よりも多くの出願を行っている。

SANARI PATENT所見
 インターネット検索技術について、主要な国際会議における論文発表件数が最多であるのは米国勢で、次いで欧州勢であり、日本勢は中国勢よりも少ないと指摘しているが、中国の検索市場ではBaiduが60.9%を占めるのに、日本ではYahooが56.2%、Googleが31.5%という状況(Nielsen 2008)と関連している。
(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)

ラベル:

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム