2009年4月21日火曜日

METI Opens Methane Hydrate Exhibition 

経済産業省本館ロビーでメタンハイドレートと海底熱水鉱床関係の展示を開始
弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT
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 経済産業省は今週から、本館ロビーで「日本の海に眠る資源を求めて」「メタンハイドレートおよび海底熱水鉱床等に関するロビー展」を開始した。内容を次のように解説している(SANARI PATENT要約)。

1. メタンハイドレート
1-1 物性: メタンハイドレートには、天然ガスの成分であるメタンガスが含まれている。メタンハイドレートは、触ると氷のような冷たい物質だが、点火すると含有メタンガスが燃焼する。メタンハイドレートの分子構造は、水分子の篭の中に、メタン分子が入り込んだ形である。(SANARI PATENT考察: これは経済産業省の展示用記述だが、Wikipediaの次の記述の方が分かり易い。「メタンハイドレートとは、メタンを中心にして、周囲を水分子で囲んだ形になっている固体結晶である。低温かつ高圧の条件下で、水分子は立体の網状構造を作り、内部の隙間にメタン分子が入り込み氷状の結晶になっている」)。      
1-2 未来エネルギーとして期待: メタンハイドレートから得られるメタンガスは、都市ガスや発電燃料、天然ガス車、燃料電池など、様々なエネルギーとして利用できる またメタンガスは、燃焼時に排出する硫黄酸化物・窒素酸化物・二酸化炭素の量が、石炭・石油より少なく、クリーンな資源である。
2. 海底熱水鉱床
2-1 鉱床の分布: 海底熱水鉱床は、海底面から噴出する熱水から金属成分が沈殿してできた銅・鉛・亜鉛・金・銀等から成る多金属硫化物鉱床で、チムニーと呼ばれる煙突状の地形や、マウンドと呼ばれる丘状の地形をなしている。日本では伊豆小笠原海域や沖縄海域に分布している。(SANARI PATENT考察: これは経済産業省の展示用記述だが、Wikipediaの次の記述の方が分かり易い。「海底熱水鉱床は、海底のうち海嶺などマグマ活動のある場所に海水が染み込み、熱せられた海水によってマグマや地殻に含まれていた有用元素が抽出され、この熱水が海底に噴出して冷却されることにより沈殿し生成した鉱床である」)。
2-2 分布の形状: 海底熱水鉱床が分布する海底は、数mのチムニーが林立したり、マウンドを形成するなど、急峻な地形を形成している。

SANARI PATENT所見
 経済産業省の展示が、海底資源開発について様々な関心を喚起することに意義がある。例えばメタンハイドレートについては、二酸化炭素排出削減(地球温暖化抑制)との関係で、メタンハイドレートの活用を促進すべきであり、逆にこれを活用しない場合は、地球温暖化の進行によりメタンハイドレートのメタンが大気中に放出されるが、メタンは二酸化炭素の20倍の温室効果を有すると共に、大気中で分解されるには12年程度を要する。
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